週刊あの馬は今!?


第112回ナリタトップロード
■牡 1996/4/4生れ
■血統
父サッカーボーイ
母フローラルマジック(Affirmed)
沖芳夫厩舎

■戦績
98年12月:新馬戦/渡辺/2着
98年12月:新馬戦/渡辺/1着
99年1月:福寿草特別/渡辺/3着
99年2月:きさらぎ賞/渡辺/1着
99年3月:弥生賞/渡辺/1着
99年4月:皐月賞/渡辺/3着
99年6月:ダービー/渡辺/2着
99年10月:京都新聞杯/渡辺/2着
99年11月;菊花賞/渡辺/1着
99年12月:有馬記念/渡辺/7着
00年2月:京都記念/渡辺/2着
00年3月:阪神大賞典/渡辺/3着
00年4月:天皇賞・春/渡辺/3着
00年10月:京都大賞典/渡辺/2着
00年10月:天皇賞・秋/渡辺/5着
00年12月:ステイヤーズS/渡辺/4着
00年12月:有馬記念/的場/9着
01年2月:京都記念/的場/3着
01年3月:阪神大賞典/渡辺/1着
01年4月:天皇賞・春/渡辺/3着
01年10月:京都大賞典/渡辺/中止
01年11月:JC/渡辺/3着
01年12月:有馬記念/渡辺/10着
02年2月:京都記念/渡辺/1着
02年3月:阪神大賞典/渡辺/1着
02年4月:天皇賞・春/渡辺/3着
02年10月:京都大賞典/四位/1着
02年10月:天皇賞・秋/四位/2着
02年11月:JC/四位/10着
02年12月:有馬記念/渡辺/4着

通算30戦8勝(重賞7勝)

※馬齢は現在の表記に統一します。

半妹はエルフィンSを勝ち桜花賞にも出走したフローラルグリーン、半兄はデビュー2連勝で若葉Sを勝ったグリーンプレゼンス。

デビューは2歳12月の阪神芝2000mで鞍上は沖厩舎所属の渡辺薫彦騎手。
初戦は差し脚届かず2着に敗れたが、折り返しの新馬戦を単勝1.9倍の人気に応えて勝ち上がった。

次走の福寿草特別は後方から上がり最速の35.0秒で差を詰めたが、先行したスリリングサンデー、トゥザヴィクトリーに届かず3着に敗れた。

その後は重賞初挑戦となったきさらぎ賞へと向かった。
朝日杯で2着だったエイシンキャメロンが1.3倍の圧倒的1番人気でナリタトップロードは4.6倍の2番人気だった。2頭並んで5番手あたりを進むと、直線はマッチレース。先に抜け出したナリタトップロードがクビ差だけ競り勝って優勝。重賞初勝利を挙げた。

次走、皐月賞トライアル・弥生賞では良血馬アドマイヤベガが1番人気でナリタトップロードが2番人気で続いた。
スローペースで進んだレースを4角でまくって進出したナリタトップロードが後方から脚を図って追い込んだアドマイヤベガを1馬身差下して優勝。重賞2連勝とし、クラシックの主役へと躍り出た。

迎えた皐月賞。前走で負かしたアドマイヤベガにまたしても1番人気を譲った。
中団追走から直線よく追い込んだが、テイエムオペラオーが大外から強襲。さらに先に抜け出したオースミブライトもハナ差捕らえ切れず3着に惜敗した。アドマイヤベガは体調の悪さもあり6着に敗れた。

次走、日本ダービーではナリタトップロードが1番人気。その後をアドマイヤベガ、テイエムオペラオーが続いた。
道中はテイエムオペラオーを見るようにナリタトップロードが続き、アドマイヤベガは後方で脚を溜めた。
直線はテイエムオペラオーが抜け出しにかかったところを外からナリタトップロードが交わす。その直後、さらに後方で脚を溜めていたアドマイヤベガが外から馬体を併せ、クビ差抜き去ってゴール。ナリタトップロードはクビ差でダービー馬の称号を逃した。

夏場は休養し、秋は京都新聞杯で始動。中団から抜け出したがアドマイヤベガにクビ差交わされ2着。

菊花賞は3番人気での出走となった。
春の2冠は瞬発力勝負で競り負けたが、菊花賞では4,5番手を追走する積極的な競馬を見せた。直線、早め先頭に抜け出すと、猛然と追い込んだテイエムオペラオーをクビ差振り切って優勝。ついにG1勝利を挙げた。

その後は有馬記念に挑戦したが、2番手から直線後続に飲み込まれ7着に敗退。初めて掲示板を外した。

古馬となった4歳シーズンはライバル・テイエムオペラオーがG1・5勝を含む8戦8勝と大活躍を見せたが、ナリタトップロードは惜敗を繰り返すこととなる。
始動戦の京都記念を2着、続く阪神大賞典を3着といずれもテイエムオペラオーに敗れたが、その後は天皇賞・春へと向かった。
テイエムオペラオーに次ぐ2番人気での出走で、逆転が期待されたがラスカルスズカにも交わされ3着に敗退する。

その後は休養し、京都大賞典で復帰するも、ここでもテイエムオペラオーの2着に敗退。
次走、天皇賞・秋では距離も短く5着と、テイエムオペラオーの前に5戦続けての敗戦となった。

その後はジャパンCを目標にしていたが賞金が足らず除外され、ステイヤーズSへと回った。
1.3倍の圧倒的1番人気に支持され、ここで勝ち癖をつけたかったところだが、直線伸びを欠きまさかの4着。

ここまでデビュー以来全戦で渡辺騎手が手綱を取ってきたが、的場騎手へと乗り替わりとなり有馬記念へと向かった。
4番人気での出走だったが、荒れた馬場で伸びを欠き10着に敗退した。

年が明け5歳となったナリタトップロード。
始動戦は前年同様、京都記念となった。このレースを1番人気3着に敗退したが、次走の阪神大賞典では中団から鋭く脚を伸ばし、菊花賞以来となる勝利を挙げた。

久々の勝利を挙げて挑んだ天皇賞・春は2番人気だったがテイエムオペラオーの勢いはとまらず、3着に終わった。

秋は京都大賞典で始動したが、直線ステイゴールドに進路を妨害され落馬競走中止のアクシデント。ステイゴールドは失格処分となった。
軽い打撲のためその後予定していた天皇賞・秋は回避しジャパンCへと向かった。
後方からレースを進め直線よく伸び、ジャングルポケットから0.6秒差の3着に好走したが、有馬記念ではマンハッタンカフェの10着に大敗した。
テイエムオペラオーはこのレースがラストランとなり5着だったが、古馬となってからは一度も先着することはできなかった。

テイエムオペラオーは引退したが、ナリタトップロードは6歳シーズンも現役を続行した。
始動戦の京都記念は60キロの斤量を背負いながらもマチカネキンノホシをアタマ差抑えて優勝。重賞5勝目を挙げた。
続く阪神大賞典も1番人気に応えて優勝し、重賞2連勝で天皇賞・春へと向かった。
マンハッタンカフェ、ジャングルポケットともに3強を形成。堂々1番人気での出走だったが、マンハッタンカフェ、ジャングルポケットにクビ+1/2馬身差の3着に敗れた。

この年も宝塚記念へは向かわず休養に入り、秋は京都大賞典で始動した。
主戦の渡辺騎手が怪我で休養していたため四位騎手とのコンビで出走。1番人気に応え2着ツルマルボーイに2馬身半差をつけ快勝。重賞7勝目を挙げた。

その後は古馬中距離王道路線へ。
天皇賞・秋は距離不足が懸念されたがシンボリクリスエスの2着に好走。
続くジャパンCでG1・2勝目が期待されたが、見せ場なくファルブラヴの10着に大敗した。

ラストランとなった有馬記念では渡辺騎手とのコンビが復活。4番人気に支持された。好位3番手からの積極的なレースを見せたが不得手の稍重馬場にもう一つ伸びを欠き4着に終わった。

6歳まで現役を続けG1菊花賞制覇を含む重賞7勝を挙げた。
堅実な走りで競走中止となった京都大賞典を除くと、複勝圏を外した7回のうち、6回は中山競馬場でのものであった。
また全30戦中25戦で渡辺騎手が手綱をとり名コンビとして成績以上に記憶に残る競走馬であった。

■引退後
現役引退後は2003年から社台スタリオンステーションで種牡馬入り。
初年度は131頭へ種付けを行い、その後も95頭、85頭の繁殖を集める人気だった。しかし2005年11月、心不全により急死。9歳だった。
わずか3世代のみの産駒を残し急逝してしまったが、初年度産駒は2006年にデビュー。
ホッカイドウ競馬でデビューしたインパーフェクトが中央の2歳OP特別・ラベンダー賞を勝って産駒の初勝利となった。
07年4月にはベッラレイアがG2・フローラSを勝って重賞初勝利を記録。同馬はオークス2着、エリザベス女王杯3着などG1でも活躍したが、2,3世代目産駒からは目立った産駒は出せなかった。

2012.10.15
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