週刊あの馬は今!?


第53回:ダイワエルシエーロ
■牡 2001/05/11生れ
■血統
父サンデーサイレンス
母ロンドンブリッジ(ドクターデヴィアス)
半弟ビッグプラネット(京都金杯、アーリントンC)
半弟ダイワディライト(NST賞、室町S)

■戦績
03年12月:阪神/新馬:1着
04年1月:京都/紅梅S:2着
04年2月:東京/クイーンC:1着
04年4月:阪神/桜花賞:7着
04年5月:東京/オークス:1着
04年9月:阪神/ローズS:7着
04年11月:京都/京阪杯:1着
04年12月:阪神/阪神牝馬S:3着
05年1月:京都/京都金杯:9着
05年1月:川崎/川崎記念:6着
05年4月:中山/ダービー卿CT:16着
05年6月:中京/愛知杯:16着
05年7月:阪神/マーメイドS:1着

通算:13戦5勝(重賞4勝)

母ロンドンブリッジは得ビュー3連勝でファンタジーSを勝ち、桜花賞でも2着に好走した快速馬。

デビュー戦は暮れの阪神、芝1600m戦。鞍上は福永騎手。すんなりと先手を取ると、スローに落とし、2着マイネソーサリスに1.1/4馬身差をつけ逃げ切り勝ち。1番人気に応え、デビュー戦を飾った。

2戦目は翌04年紅梅S。
ここは3番人気で出走。好位からレースを進めるも、圧倒的人気のスイープトウショウに半馬身及ばず、2着に惜敗。

3戦目、重賞初挑戦となったクイーンCではこれまでの2戦とは異なり、後方からのレース。上がり3F34.9秒の末脚で同じく後方から追い込んだクリスタリヴィオレに1.1/4馬身差をつけ快勝。重賞初制覇を飾った。

その後はG1・桜花賞に直行。
デビュー3連勝中だった良血馬ダンスインザムードが人気を集め、ダイワエルシエーロは5番人気での出走だった。
母の無念を晴らすべく挑んだレースだったが、好位から伸び切れず、勝ったダンスインザムードから1.1秒離された7着に終わる。

続いて挑んだオークスでは血統的に距離延長に不安が囁かれ、6番人気と人気を落とした。逆に桜花賞を制したダンスインザムードは兄姉に菊花賞馬・ダンスインザダーク、オークス馬・ダンスパートナーがいる血統背景から2冠濃厚と思われ、単勝オッズは1.4倍と断然人気となった。
これといった先行馬がいない中、2番手を追走。途中からウイングレットを交わし先手を取ると、余力を残し、直線へ向く。
ダンスインザムードが伸びあぐねる中、ダイワエルシエーロが差を広げる。後方からスイープトウショウ、ヤマニンアラバスタが必至に追い詰めるが、後続を3/4馬身差抑え切って優勝。距離不安説を跳ね除け、G1初制覇を遂げた。
鞍上の福永騎手もこれがオークス初制覇だった。

夏場を休養に充て、秋はローズSで始動。春の実績が買われ、1番人気に支持されるも、好位から直線後退し、レクレドールの7着に敗退。

その後は疲れが抜け切らないことから、秋華賞、エリザベス女王杯の牝馬G1を回避し、京阪杯へと向かった。
秋緒戦での敗退、古馬牡馬相手ということもあり、8番人気と低評価だったが、先手を奪いレースを作ると、直線後続の追撃を振り切り、2着カンパニーに1馬身半差をつけ逃げ切り勝ち。重賞3勝目を挙げた。

続く阪神牝馬Sでは2番人気。好位からしぶとく伸びたが、ヘヴンリーロマンスから1馬身+クビ差の3着に終わる。

古馬になり、年明けは京都金杯に出走。2番人気に推されるも9着に敗退。
その後ダート戦に活路を求め川崎記念に出走するも、伸びを欠き6着。結果を出せなかった。

再度芝に戻り、ダービー卿CTをダイワメジャーの16着、、牝馬限定の愛知杯でもマイネソーサリスの16着と大敗を続けた。

なかなか調子を取り戻せずにいたダイワエルシエーロだったが、次走のマーメイドSではスタートから先手を奪うと、マイペースに持ち込む。直線も脚色は衰えず、2番手を追走したマイネサマンサに1.3/4馬身差をつけ逃げ切り勝ちを収めた。
ようやく調子を取り戻したダイワエルシエーロ。
その後放牧に出され、秋の飛躍が期待されたが、そのままレースに復帰することなく、翌年3月に引退が発表された。

■引退後
引退後は下河辺牧場日高支場で繁殖入り。
初年度はブライアンズタイムがつけられ、翌年牝馬を出産。
ダイワエルモーサと名付けられたその牝馬は中央で3戦して未勝利、その後地方へ移籍したが、3戦して未勝利のまま引退した。
その後は2年ジャングルポケットをつけるも受胎に至らず。
2010年はチチカステナンゴの仔を出産。来年デビューする産駒に期待がかかる。