週刊あの馬は今!?


第89回:ミスキャスト
■牡 1998/5/23生れ
■血統
父サンデーサイレンス
母ノースフライト(トニービン)
加藤敬二厩舎

■戦績
01年2月:京都/新馬戦:1着
01年3月:中山/弥生賞:3着
01年4月:中山/皐月賞:6着
01年5月:東京/プリンシパルS:1着
02年1月:東京/AJCC:4着
02年2月:京都/京都記念:4着
02年6月:阪神/京橋特別:5着
02年7月:函館/洞爺湖特別:12着
02年9月:札幌/HBC賞:4着
02年9月:阪神/瀬戸内海特別:9着
03年1月:京都/伏見特別:1着
03年2月:京都/飛鳥S:3着
03年3月:阪神/武庫川S:1着
03年4月:阪神/難波S:2着
03年5月:京都/朱雀S:1着
03年6月:東京/安田記念:13着
04年6月:東京/エプソムC:15着
04年7月:阪神/米子S:6着
04年8月:新潟/関屋記念:9着
04年9月:中山/京成杯AH:4着
04年10月:阪神/ポートアイランドS:7着
04年11月:福島/福島記念:2着
04年12月:阪神/鳴尾記念:10着

通算24戦5勝

母は現役時代に安田記念、マイルCSを制したノースフライト。ノースフライトは11戦8勝で重賞6勝を挙げた名牝。敗れた3戦は2,000mの条件戦で5着、2,400mのエリザベス女王杯で2着、1,400mのスワンSで2着というもので1,600~1,700m戦は負けなしの名マイラー。父は大種牡馬サンデーサイレンスという超良血馬。

デビューは遅れ、3歳2月の京都マイル戦。蛯名騎手鞍上で1番人気に推されると、後方から上がり34.6秒の末脚で差し切って優勝。

2戦目ではG2・弥生賞に挑戦。アグネスタキオンが圧倒的な人気を集める中、ミスキャストは横山典騎手を背に4番人気。不良馬場での一戦となり、さすがにアグネスタキオンには敵わなかったものの、3着に入り、皐月賞への優先出走権を獲得した。

3戦目で早くも迎えたG1・皐月賞。後方追走から直線よく差を詰めたが、勝ったアグネスタキオンから0.9秒差の6着に敗れた。

ダービーへの出走権が得られなかったミスキャストはダービートライアル・プリンシパルSへ。引き続き横山騎手が手綱を獲りトレジャーに次ぐ2番人気。中団追走から直線鋭く伸びると、2着ビッグゴールドに1/2馬身差をつけ優勝。ダービーへの出走権を獲得した。

しかし、ダービー出走を前に骨折が判明。無念のリタイアとなった。

3歳時は回復に充てられ、復帰は4歳1月のアメリカジョッキーCC。長期休み明けながら3番人気に支持された。後方からレースを進め、直線伸びて差を詰めたものの、勝ち馬フサイチランハートからクビ+クビ+3/4馬身差の4着が精一杯だった。

一叩きされた京都記念はボーンキングに次ぐ2番人気だったが、伸び一息でナリタトップロードの4着に終わった。

1000万に降格後は人気を集めるものの勝ち切れない競馬が続いた。結局、伏見特別を勝つまで1000万条件を卒業するのに6戦を要した。

その後は武庫川S、朱雀Sを勝ってオープン入り。6月にはG1・安田記念へ出走した。
血統的背景などから8番人気と穴人気となったが、G1の壁は厚く、アグネスデジタルの13着に終わった。

その後は再度長期休養を挟み、復帰するも、6歳時の福島記念で2着に入るのが最高で、鳴尾記念10着後に蹄葉炎を発症。現役引退が決まった。

■引退後
度重なる脚部不安で重賞を勝つことはできなかったが、血統背景が買われ引退後はアロースタッドで種牡馬入り。

初年度は受胎確認20万円、出生条件30万円で供用された。重賞タイトルがない競走成績の割には21頭の繁殖を集めた。
しかし、その後は10頭、4頭と種付け数は減少。

09年に産駒がデビューするもその年に勝ち上がった馬はおらず、初勝利は10年2月のビートブラックだった。その後、ビートブラックは菊花賞3着など長距離路線で活躍。12年天皇賞・春では14番人気ながら後続に4馬身差をつける圧勝でG1制覇を果たした。

なお、10年1月に用途変更となったものの、その後再供用されている。

現時点でミスキャスト産駒の中央勝ち星はビートブラックの6勝、2年目産駒クークーダダの1勝のみとなっており、依然厳しい状況ではあるが、ビートブラックG1制覇により活躍の場が広がることが期待される。

2012.4.30
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