週刊あの馬は今!?


第68回:スクリーンヒーロー
■牡 2004/4/18生れ
■血統
父グラスワンダー
母ランニングヒロイン(サンデーサイレンス)
鹿戸雄一厩舎

■戦績
06年11月:東京/新馬戦:4着
06年12月:中山/未勝利:2着
07年1月:中山/未勝利:1着
07年2月:東京/カトレア賞:3着
07年2月:中山/500万下:1着
07年3月:中山/スプリングS:5着
07年3月:中山/伏竜S:2着
07年5月:東京/プリンシパルS:7着
07年6月:東京/エーデルワイスS:4着
07年7月:福島/ラジオNIKKEI賞:2着
07年8月:新潟/新潟記念:16着
07年9月:中山/セントライト記念:3着
08年8月:支笏湖特別:1着
08年9月:札幌/札幌日経OP:2着
08年10月:東京/オクトーバーS:2着
08年11月:東京/アルゼンチン共和国杯:1着
08年11月:東京/ジャパンC:1着
08年12月:中山/有馬記念:5着
09年3月:阪神/阪神大賞典:4着
09年5月:京都/天皇賞・春:14着
09年6月:阪神/宝塚記念:5着
09年11月:東京/天皇賞・秋:2着
09年11月:東京/ジャパンC:13着

通算:23戦5勝(重賞2勝)

美浦・矢野進厩舎から06年11月東京開催でデビュー。木幡騎手を背に13番人気とまったく注目されていなかった。
そのデビュー戦を4着で終えると、2戦目を2着、3戦目で初勝利。

続く500万特別カトレア賞を3着に好走すると、5戦目の500万条件で2勝目を挙げた。

デビューから5戦はすべてダート戦を使われてきたスクリーンヒーローだが、その後は初芝となる皐月賞トライアル・スプリングSへ。
11頭立て10番人気の低評価だったが、勝ったフライングアップルから0.5秒差の5着に健闘した。

その後はダートの伏竜S2着を挟みプリンシパルS出走するが、ここは8番人気7着に終わった。

夏場も休みなく使われ、エーデルワイス賞を4着。

その後は福島で行われたラジオNIKKEI賞に出走。
14番人気とまったく人気はなかったが、デビューから3連勝で勝ったロックドゥカンブから1.1/2馬身差の2着に入った。

次走の新潟記念では古馬に初挑戦。51キロの軽量だったが16着に大敗。

その後は菊花賞を目指し、中山のセントライト記念へ。ここでも14番人気と評価は低かった。好位からレースを進めると早めに仕掛け、ロックドゥカンブの3着に好走した。

春はクラシックへの出走が叶わなかったが菊花賞への優先出走権を得たスクリーンヒーロー。しかし、レース後に左前肢の骨折が判明。結局クラシックへの出走はならなかった。

そこから長期休養に入ったが、休養中に管理する矢野調教師の定年退職により鹿戸厩舎へ移籍。

復帰戦は4歳8月の札幌開催。11ヶ月ぶりの実戦となったが、1000万特別の支笏湖特別を1番人気に応え1着。見事に復帰戦を飾った。

次走は格上挑戦となる札幌日経OPだったが2着に好走。

続く準オープン・オクトーバーS2着を挟み、G2・アルゼンチン共和国杯に挑戦。
蛯名騎手を背に3番人気に推されたスクリーンヒーローは5番手から直線抜け出すと、人気のジャガーメイル、アルナスラインを抑え1着。重賞初制覇を飾った。

賞金を加算したスクリーンヒーローは、初のG1の舞台となるジャパンカップへ。
ディープスカイ、ウオッカ、メイショウサムソンら相手が一気に強化され、スクリーンヒーローは9番人気。鞍上は蛯名騎手がマツリダゴッホに騎乗したためデムーロ騎手。
前走同様5,6番手を追走すると直線ウオッカを交わし先頭に立つとディープスカイの追い込みを1/2馬身差抑えて優勝。重賞2連勝でG1初制覇を飾った。

続いて挑んだ有馬記念では早めに仕掛けるも直線失速しダイワスカーレットから0.5秒差の5着に敗退した。

ほかに目立った活躍馬がいなかったこともあるが、ジャパンカップを制したスクリーンヒーローがこの年のJRA賞最優秀4歳以上牡馬に選出された。

翌年は海外遠征も視野に入れられることになったが、苦戦が続く。

春は横山典騎手とのコンビとなった。
始動戦の阪神大賞典では重馬場もあり4着。
続く天皇賞・春は2番人気に推されたものの勝ったマイネルキッツから2.7秒離された14着に大敗。
前走で重馬場の3000mを59キロを背負って走ったことで疲れが抜け切らなかったことも影響した。

その後は春のグランプリ・宝塚記念に出走。2番手から積極的なレースを見せたが直線後退し5着に終わった。

秋は天皇賞・秋へ直行。
横山騎手がカンパニーに騎乗したため、北村宏騎手とのコンビで出走。7番人気とさすがに評価は低かったが、積極的なレースで直線伸び、カンパニーから1.3/4馬身差の2着に好走した。

次走は史上初の連覇を狙ったジャパンカップ。デムーロ騎手との再コンビで4番人気で参戦。
大外枠、道中の不利もあり勝ったウオッカの13着に大敗する。

その後は有馬記念を目指したが、レース後に左前脚屈腱炎を発症。全治9ヶ月以上の診断が下され、現役引退が決まった。

■引退後
引退後はレックススタッドで種牡馬入り。グラスワンダー産駒としては初の後継種牡馬となった。

初年度は種付け料30万円(受胎条件)と割安だったこともあり84頭の繁殖を集めた。
今年1月には初産駒となるアイファークィーンの牝馬が誕生。
初年度産駒は早ければ2013年にデビューする。

2011.11.1