あの馬は今!?


第142回シンボリクリスエス
■牡 1999/1/21生れ
■血統
父KrisS
母TeeKay(GoldMeridian)
藤沢和雄厩舎

■戦績
15戦8勝(重賞6勝)

2年連続で天皇賞・秋、有馬記念を制し、年度代表馬に輝いた名馬。特に引退レースとなった有馬記念での強さは圧巻であった。

藤沢厩舎らしく、デビューは2歳秋の東京競馬場。岡部騎手鞍上で4番人気とそれほど注目をされていなかったが、2着にきっちりクビ差先着しデビュー勝ちを収めた。

その後一息入れ2戦目は年明け1月のセントポーリア賞。不良馬場の中、後方から追い込むも勝ち馬タイムレスワールドからクビ差の2着に惜敗した。
すると、その後もゆりかもめ賞、500万下平場を連続3着と自己条件で惜敗が続いた。

2勝目は5戦目の山吹賞。好位から直線抜け出し、2着マイネルアムンゼンに1.3/4馬身差をつけ賞金を積み上げた。

その後はダービー出走を目指し、武豊騎手との新コンビで青葉賞へ向かった。
単勝2.2倍の1番人気に支持されると、中団から上がり3F34.1秒の末脚で抜け出し、2着バンブーユベントスに2.1/2馬身差をつけ快勝。重賞初制覇を遂げ、ダービー出走権を獲得した。

続くダービーでは武豊騎手がタニノギムレットに騎乗したため再び岡部騎手に手綱が戻った。タニノギムレット、ノーリーズンに次ぐ3番人気。
中団から直線馬場の中央を伸びたが、さらに外から追い込んだタニノギムレットに1馬身差交わされ2着に敗れた。

その後は休養に入り、秋は神戸新聞杯で始動。
中団から直線伸びると、皐月賞馬ノーリーズンに2.1/2馬身差をつける完勝で、夏を越しての成長を見せつけた。

その後は菊花賞へは向かわず、天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念の古馬王道を歩む。なお、この年は東京競馬場改修工事により、3戦とも中山競馬場で行われた。
天皇賞・秋ではテイエムオーシャン、ナリタトップロードに続く3番人気。
相手が比較的軽かったこともあるが、2着ナリタトップロードに3/4馬身差をつけあっさり優勝。同じく藤沢厩舎で96年の同レースを制したバブルガムフェロー以来の3歳馬Vを成し遂げた。

続くジャパンCはペリエ騎手に乗り替わり。古馬、外国馬を抑えて1番人気に支持された。
いつものように中団に取りつくと直線伸びたが、外国馬ファルブラヴ、サラファンに追い負け、ハナ+クビ差の3着に惜敗した。

有馬記念では引き続きペリエ騎手が騎乗。新馬から6連勝で秋華賞、エリザベス女王杯も制したファインモーションが1番人気でシンボリクリスエスが2番人気で続いた。
レースは伏兵13番人気のタップダンスシチーが大逃げの形となり、直線逃げ込み体制に入ったが、先団から直線鋭く伸びたシンボリクリスエスがゴール寸前で1/2馬身差捕えて優勝した。

この年はクラシックこそ無冠に終わったが、天皇賞・秋、有馬記念のG1・2勝を挙げ年度代表馬、最優秀3歳牡馬に選出された。

3歳で現役を終え、種牡馬入りするプランもあったが、翌2003年も現役を続行。

距離適性を考慮し、4歳始動戦はぶっつけでの宝塚記念となった。
デザーモ騎手を背に1番人気だったが、いつもの末脚を見せることはできず勝ったヒシミラクルから0.3秒差の5着に敗れた。

夏場を休養に充て秋は前年同様、古馬王道G1・3戦にペリエ騎手とのコンビで出走した。

天皇賞・秋は単勝2.7倍の1番人気。中団から直線手応えよく伸び、残り1Fで先頭に立つと後続との差を広げ、2着ツルマルボーイに1.1/2馬身差をつけ優勝。史上初の天皇賞・秋連覇を果たした。

その後は昨年3着の雪辱を期しジャパンCに参戦。単勝1.9倍と圧倒的1番人気に支持された。
徐々に力をつけてきた4番人気タップダンスシチーが大逃げを打つと、重馬場を味方に直線も後続をぐんぐん引き離し9馬身差の圧勝。2着ザッツザプレンティにも3/4馬身差届かず、シンボリクリスエスは2年連続ジャパンC3着に終わった。

引退レースとなった有馬記念は1番人気だったが、ジャパンC圧勝のタップダンスシチー、厩舎の1つ下の後輩ゼンノロブロイらが参戦してきた。

ザッツザプレンティが引き離した逃げとなり、シンボリクリスエスは離れた5,6番手を追走した。
先手を奪い切れず3番手を追走したタップダンスシチーは自分の形に持ち込めず直線入り口で早々に脱落。
早めに前を潰しにいった武豊騎手騎乗のリンカーンをその直後につけたシンボリクリスエスが直線早々に交わし去ると、そのまま同馬に9馬身差をつける圧勝で有馬記念連覇を達成した。

この勝利で昨年に続く年度代表馬、最優秀4歳以上牡馬に選出された。

■引退後
引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬入り。

初年度から200頭を超える繁殖を集める人気だった。
2007年に初年度産駒がデビュー。しばらく産駒が勝てなかったが、8月の小倉でギンザフローラルが1着となり産駒初勝利を挙げた。

その後もコンスタントに勝ち馬を出し、2007年は18勝とフレッシュリーディングサイアーを獲得した。
2勝馬は3歳になってから現れ、父同様やや奥手の産駒が多かった。

ダンツキッスイが2008年アーリントンCを勝ち、重賞初制覇。
同年の重賞は結局この1勝に留まったが、2009年のフェブラリーSをサクセスブロッケンが制しG1初制覇するなど徐々に成績が上がった。

種付け数も好調で多い年は200頭を超え安定した数を集め、2014年も133頭との交配を行った。

代表産駒
ダンツキッスイ、サクセスブロッケン、モンテクリスエス、マチカネニホンバレ
サンカルロ、アプレザンレーヴ、ストロングリターン、ランフォルセ、ダノンカモン
アリゼオ、サイレントメロディ
サトノアポロ、ミトラ
アルフレード
エピファネイア、ユールシンギング、ソロル
ショウナンラグーン

2014.12.22

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