週刊あの馬は今!?


第17回:デュランダル
■牡 1999/05/25生れ
■血統
父サンデーサイレンス
母サワヤカプリンセス(ノーザンテースト)
全兄サイキョウサンデー(中日スポーツ賞4歳S)

■戦績
01年12月:阪神/新馬戦:1着
02年8月:小倉/有田特別:2着
02年8月:小倉/筑紫特別:1着
02年9月:阪神/ムーンライトH:1着
02年10月:中山/白秋S:1着
02年11月:京都/マイルCS:10着
02年12月:中山/ディセンバーS:4着
03年1月:中山/ニューイヤーS:1着
03年3月:中山/中山記念:9着
03年9月:阪神/セントウルS:3着
03年10月:中山/スプリンターズS:1着
03年11月:京都/マイルCS:1着
04年3月:中京/高松宮記念:2着
04年10月:中山/スプリンターズS:2着
04年11月:京都/マイルCS:1着
04年12月:香港/香港マイル:5着
05年10月:中山/スプリンターズS:2着
05年11月:京都/マイルCS:8着

通算:18戦8勝(重賞3勝)
名刀デュランダルとも言われ、その末脚の鋭さを武器にスプリント界で長く活躍した。

デビューはやや遅く暮れの阪神開催。武豊騎手を鞍上に単勝1.4倍の1番人気に推されると、中団から一気に差し切る内容でデビュー勝ち。
その後故障を発生し、8ヶ月の休養に入る。
休み明けとなった500万特別は2着に敗れるが、そこから500万、1000万、1600万条件を3連勝し、勢いに乗ってマイルCSに挑んだ。
レースは最後方から直線に賭ける競馬。ラストはメンバートップタイの34.1秒を使い追い込むも、トウカイポイントの10着に敗れた。それでも着差は2馬身半ほどの差しかなく、重賞でも十分にやれることを証明した。

次走のディセンバーSでは距離1800mも長かったのか、4着に敗退。
年を明けて1月のマイル戦、ニューイヤーSで勝利を挙げる。
その後の中山記念ではやはり距離の1800mが影響したのか、まったく伸びずに9着に敗退する。
このレースで距離に対する限界を感じ、以降のレースではマイル戦以下のレースが選択されることになる。

中山記念後は休養を挟み半年ぶりとなったセントウルSに池添騎手との新コンビで出走。メンバー最速の末脚で追い込み3着に好走し、復帰戦を上々の内容で終える。
次走はオープン特別が検討されていたが、騎乗した池添騎手の進言もあり、スプリンターズSに挑戦する。
5番人気で迎えたレースはいつも通り後方から脚を溜める展開。
直線一気に伸びると、当時のスプリント界の女王ビリーヴの抜け出しをハナ差捕らえて優勝。G1初制覇を飾った。

G1馬となり、次走はマイルCSへとG1を連戦する。
しかし、距離への不安が囁かれ、人気はまたしても5番人気に留まった。ここでも後方からレースを進めると、直線大外からごぼう抜き。人気のファインモーションが抜け出そうとしたところをさらに外から捕らえ、3/4馬身差をつけて優勝。G1・2連勝を飾った。

秋の短距離G1・2連勝が評価され、この年のJRA賞最優秀短距離馬に選出された。

以降は裂蹄に悩まされることになる。
スプリント王となった04年はぶっつけでの高松宮記念出走。
1番人気に支持され、後方から33.6秒の末脚で追い込むも、先に抜け出したサニングデールをクビ差だけ捕らえ切れずに2着に敗れた。

その後予定されていた安田記念も裂蹄の影響で回避。
一息入れられ、秋にはまたしてもG1・スプリンターズSにぶっつけで出走することになる。
追い込み馬不利の雨の中行われたレースで、いつものように後方から末脚を伸ばすも、軽快に逃げたカルストンライトオに4馬身差をつけられ2着に敗退した。

しかし、休み明け、重馬場での一戦での2着が評価され、次走のマイルCSでは1番人気に支持される。
後方からレースを進めると、直線では豪脚が爆発。メンバー中ただ1頭上がり33秒台の末脚を使うと、2着ダンスインザムードに2馬身差をつけて優勝。マイルCS2連覇を達成した。

その年の暮れには香港へ遠征し、香港マイル(G1)に出走するもデットーリ騎手騎乗のFIREBREAKの5着に敗れた。

それでも短距離路線での安定した走りが評価され、2年連続でのJRA賞最優秀短距離馬に選出された。

05年に入ると、蹄葉炎を発症。競走馬としては致命的な病気で、現役続行が危ぶまれたが、懸命の治療の結果、秋のスプリンターズSで見事に復帰する。
10ヶ月ぶりの1戦となったが、2番人気に支持される。久々の1戦ながら、直線では自身過去最高の32.7秒の末脚で前に襲い掛かるが、1番人気・香港のサイレントウィットネスに1.1/4馬身差届かず2着に敗れた。

次走のマイルCSでは同一G1・3連覇がかかったが、展開が向かず8着に敗れた。

このレースを最後に現役を引退することとなる。

■引退後
社台スタリオンステーションで種牡馬入り。
06年から同ステーションにて供用を開始される。初年度の種付け料は250万円で、171頭の種付けを行う人気振りだった。
09年にデビューした初年度産駒からジュエルオブナイルが小倉2歳Sを優勝するなど、09年度ファーストサイアーランキング第2位となった。
2年目のシーズンとなった07年には種付け頭数が70頭ほどに留まったが、初年度産駒の評判がよく、08年度は201頭、09年度は153頭に種付けを行った。
その他の産駒にはニシノメイゲツ、フラガラッハなど。