牝馬クラシック戦線勢力図

■G2・フローラS
┣4/23 東京・芝2000
1.バウンシーチューン 2.03.3
2.マイネソルシエール アタマ
3.ピュアブリーゼ クビ
4.ハッピーグラス 1/2
5.マイネイサベル 3/4
小雨が降る中、重馬場で行われたフローラS。勝ったのは後方から直線外を突いて伸びたバウンシーチューン。皐月賞のオルフェーヴルと同じステイゴールド産駒だ。4戦目の前走で未勝利を脱出したばかりだったが、2連勝での重賞制覇となった。道中は後方で折り合いに専念すると、直線はメンバー最速の上がり3F36.2秒で差し切った。馬場適性の差もあったかもしれないが、素質の高さを見せた。
マイネソルシエールもいったんは抜け出したもののゴール寸前で交わされてしまった。これまでの戦績からなかなか買い難いところだったが、重馬場がプラスに出たようだ。
ピュアブリーゼは早めに抜け出して押し切りを図ったが、直線は間隔を置いて外から差し切られた。併せる形なら少しは違ったかもしれないが、それほど悲観する内容でもなかった。
人気のダンスファンタジアは落ち着きはあったものの、馬場が向かずに大敗。母同様に距離に限界もあるか。NHKマイルCに登録してきただけに動向が注目される。
今週は牝馬クラシック第1弾・桜花賞が阪神競馬場で行われた。
また、同じく阪神では桜花賞に間に合わなかったもののオークスを目標にした馬たちが出走した忘れな草賞が行われた。
■G1・桜花賞
┣4/10 阪神・芝1600
1.マルセリーナ 1.33.9
2.ホエールキャプチャ 3/4
3.トレンドハンター 3/4
4.メデタシ 1.1/4
5.フォーエバーマーク 1.1/4
極端に速いペースではなかったが、淀みない流れを作ったフォーエバーマーク。それに対し人気馬は後方待機。
結果的に1〜4着には道中最後方にいた4頭が占めた。
マルセリーナは発馬がよくなく、すぐに前を塞がれると後方3,4番手からのレースとなった。道中も何度かぶつかるような不利もあったように見えるが、直線一瞬前が空くと一気に末脚を伸ばした。上がり3F34.3秒で一直線に駆け抜けると、外から伸びたホエールキャプチャに3/4馬身差をつけて優勝した。
ホエールキャプチャ、トレンドハンターは外枠だったこともあり直線入口で外に持ち出さざるを得なかった。外に進路を取ってからは勝ち馬同様鋭く伸びたものの、わずかに及ばなかった。勝ち馬とは枠順の差もあったので、逆であればもう少し差は詰まったかもしれない。
メデタシも直線やや窮屈になりながらもしぶとく伸びたが、最後は止まってしまった。距離が延びるオークスでは厳しいかもしれない。
フォーエバーマークはそれほどハイペースでもなかったが、11秒台のラップが3回あり、息が入り難い展開になってしまった。ラスト1Fは止まってしまったが、それでも大崩れはしなかったあたりは今後に期待を持たせる走りだった。
■OP・忘れな草賞
┣4/10 阪神・芝2000
1.エリンコート 2.02.4
2.ハッピーグラス 1/2
3.オースミマイカ 1.1/4
差しが決まりやすい馬場ということもあったが、中団を追走したデュランダル産駒・エリンコートがしぶとく伸びて2着以下を僅かに抑えて優勝した。勝ちタイムは標準だが、並んでから抜かせない勝負根性を見せた。それでも桜花賞上位馬と比較すると強調材料には乏しい内容ではあった。
ハッピーグラスは内を通ったため、やや窮屈になるところがあったが、上手く流れに乗れていた。
惜しかったのはオースミマイカ。道中最後方からとなってしまったが、上がり3Fはメンバー中唯一の35秒台。4角では大外に持ち出すロスもあり、スムーズな競馬ができればOPでも通用しそうだ。
今週は重賞レースが行われず、桜花賞へ向けて大きな動きはないかに思われたが、大本命レーヴディソールの骨折、戦線離脱という残念なニュースが入ってしまった。
フラワーパークの仔・クリアンサスがOP特別マーガレットSを勝ち3勝目を挙げ賞金を上積みしたが、桜花賞への登録はなく、出走ボーダーラインに大きな変化はなかった。
今週は延期となったフラワーCが阪神競馬場で実施された。
■G3・フラワーC
┣3/26 阪神・芝1800
1.トレンドハンター 1.47.0
2.ハブルバブル 1.1/4
3.マヒナ 2.1/2
4.マイネイサベル クビ
5.ライブインベガス アタマ
新馬戦を圧勝後、500万条件で4着に敗退。そこからの連闘となったディープインパクト産駒ハブルバブルが1番人気と、メンバー的には手薄な構成だったフラワーC。
勝ったのはマンハッタンカフェ産駒のトレンドハンター。2戦目で勝ち上がると、500万下、フラワーCと3連勝で重賞制覇となった。
ゆったりとしたペースとなったが、折り合いもつき後方を追走。直線はハブルバブルを見るように外から併せると、上がり35.0秒で差し切った。ペースの割りに上がりの時計に物足りなさが残るが、初めての芝で1羽進以上の差をつけての優勝と、まだ奥がありそうだ。松田博厩舎はレーヴディソール、マルセリーナ、トレンドハンターと桜花賞では有力馬が揃った。
ハブルバブルは直線勝ち馬に前をカットされたのが響いた。ただ、その後盛り返してきておりスムーズならもう少し差が詰まっていたかもしれない。
そもそも先週の500万下は除外を想定して投票したところ抽選が通ってしまったと考えれば調整も万全ではなかったはずで、前走は度外視できる。まだ賞金的にクラシック出走は微妙なラインだが、能力の高さは上位にありそうだ。

1週延期されてフィリーズレビューが実施された。
■G2・フィリーズレビュー
┣3/21 阪神・芝1400
1.フレンチカクタス 1.22.3
2.スピードリッパー 1.1/4
3.エーシンハーバー クビ
4.ドナウブルー クビ
5.ラテアート 3/4
ドナウブルーが人気を集めたが、スタートで後手を踏み最後方からの競馬。
モアグレイス、サクラベル、フォーエバーマークと先行馬が飛ばす形になり、前半1000mは57.9秒とハイペース。
早々に先行馬が潰れる中、中団から満を持して追い出したフレンチカクタスが堂々と抜け出した。上がり3Fは35.5秒。前走のクイーンCでもホエールキャプチャと僅差のレースをしており、実力的には重賞でも十分に通用するもので、今回は完勝ともいえる。
スピードリッパー、エーシンハーバーも中団からいいタイミングで伸びてきたが、勝ち馬とは現時点では力の差もありそうだ。
ドナウブルーは最後しぶとく差を詰めたものの、スタートがすべてだった。4角でも大外を回る展開となってしまい、ちぐはぐな競馬となってしまった。
次走で見直したいのは7着のフォーエバーマーク。前を行ったサクラベル、モアグレイスがそれぞれシンガリ負け、ブービーと潰れた中、最後まで踏ん張っていた。展開的に今回は厳しい競馬になったが、同型馬が減ればまだ見限れない。
今週はチューリップ賞でのレーヴディソールに尽きる。これといった新興勢力もなく、桜花賞はほぼ当確と思わせる内容だった。
また、新馬戦ではスリープレスナイトを叔母に持つサトノフォワードが勝ち上がり。桜花賞には間に合わなそうだが、初戦にしてはいい勝ちっぷりで次走も期待したいところだ。
■G3・チューリップ賞
┣3/5 阪神・芝1600
1.レーヴディソール 1.34.5
2.ライステラス 4
3.メデタシ クビ
4.タガノラヴキセキ ハナ
5.ビッグスマイル クビ
まさに異次元の脚だった。単勝1.1倍のレーヴディソールがスタートを五分に出ると、道中もリラックスした走り。直線外に持ち出されると、余裕の手応えでフィニッシュ。2着ライステラスに追われることなく4馬身の差をつけた。
決定的な力の差を示したチューリップ賞。
2着以下の馬に逆転は厳しそうだ。
ライステラスも休み明けながらしぶといところを見せ、本番でも2着争いになるかもしれないが、上位に顔を出せそうだ。
ケイティーズジェムは使い詰めで馬体重も410キロ台になってしまった。馬体の回復が必要かもしれない。
今週は牡馬相手のアーリントンCに出走したノーブルジュエリーが注目されたが、スタートで後手を踏み、7着に敗れてしまった。賞金的に、クラシック出走が厳しくなってきた。
そんな中、中山の500万条件戦をディープインパクト産駒のイングリッドが2勝目を挙げ、阪神の新馬戦では近親にザッツザプレンティなどがいる良血馬ハブルバブルが上がり34.1秒の末脚を使い、後続に5馬身差をつける圧勝デビューを果たした。
クラシックまで時間がなくなってきたため、賞金加算が必要だが、打倒レーヴディソールへ楽しみな馬が出てきた。
今週はOPクラスのレースはなし。500万特別のこぶし賞に出走したアドマイヤセプターが注目されたが、またしもて折り合いを欠いてしまい、6着に敗退。クラシック出走へ黄色信号がともってしまった。
今週は牝馬G3・クイーンCが東京競馬場で行われた。フェアリーSを圧勝したダンスファンタジアが人気を集めたが、直線伸びを欠き、2番人気のホエールキャプチャが快勝した。
■G3・クイーンC
┣2/12 東京・芝1600
1.ホエールキャプチャ 1.35.4
2.マイネイサベル 3/4
3.デルマドゥルガー 3/4
4.フレンチカクタス クビ
5.メーヴェ ハナ
ダンスファンタジアがどういう勝ち方をするのかといった前評判でもあったクイーンC。枠順も前に馬を置いて運べる1番枠と絶好だったが、それでも道中は行きたがる素振りを見せてしまった。直線は差を詰めてはいるものの、前走のような弾け方は見られず、じりじりと差を詰め6着に敗れてしまった。気性に難しいところがありなかなかうまく行かないが、能力があることは前走で証明しており、次走以降での巻き返しに期待したい。
替わって勝ったのは2番人気ホエールキャプチャ。3戦目のファンタジーSでは後方から突っ込んで僅差の3着、前走の阪神JFではあのレーヴディソールと半馬身差の競馬を見せており、こちらも実力馬。今回は中団から直線半ばで抜け出す横綱相撲。最後は内から突っ込んだマイネイサベルに差を詰められたが、逆転される勢いではなかった。打倒レーヴディソールへ向けて上々の内容となった。
OP特別ながら素質馬が多く出走。注目を集めたエルフィンSが京都競馬場で行われた。
また、新馬戦ではディープインパクトの半姉レディブロンドを母に持つアフロディーテが芝2000mのデビュー戦を勝ち上がり、また1頭新星が誕生した。
■OP・エルフィンS
┣2/5 京都・芝1600
1.マルセリーナ 1.34.4
2.ノーブルジュエリー 1.1/4
3.グルヴェイグ 1
4.ケイティーズジェム ハナ
5.メデタシ 2.1/2
道中中団に位置し、理想的な展開で差し切ったマルセリーナが1着。
平均ペースを先に人気のノーブルジュエリーが抜け出したところを、上がり3F34.2秒の末脚でマルセリーナが差し切った。前走は牡馬相手のシンザン記念で3着に好走しており、牝馬同士であれば力量上位を見せ付けた。
2着に敗れたノーブルジュエリーは新馬戦を勝って以来、約2ヶ月ぶりのレースだった。最後は息切れしたが、ここを叩いて次走の変わり身に注目したい。
エアグルーヴの仔・グルヴェイグも暮れの新馬戦を勝って以来。好位でそつなくレースを進められたが、内々を通る展開で、最後は馬場差もあった。小柄な馬でパワーは落ちそうなだけに、終いの切れ味にかける競馬が合いそうだ。
ケイティーズジェムは安定した走りを見せるも勝ち切れない競馬が続く。自分の力は出しているだけに、早めに2勝目を挙げてクラシック戦線に乗りたいところ。
■OP・クロッカスS
┣1/29 東京・芝1400
1.フォーエバーマーク 1.21.0
2.シャイニーホーク 2
3.マジカルポケット 1.1/2
牝馬ながらフォーエバーマークが牡馬を抑えてV。2歳時は3戦2勝で挑んだ阪神JFで8着。このレースが年明け初戦だった。先手を取って、直線後続を突き放す強い内容だった。前半を34.9秒でいって、上がりも34.2秒、勝ち時計も1.21.0と文句のないレース。3着に下したマジカルポケットは本調子になかったとはいえ、函館2歳Sの勝ち馬。この先重賞でも期待を持たせる内容だった。
断然人気に応え阪神JFを制覇。デビュー3連勝としたレーヴディソールがクラシックに王手をかけている。
その阪神JFでは折り合いを欠き大敗したが、ダンスファンタジアがフェアリーSで見事巻き返し、追撃体制を整えた。

■G3・フェアリーS
┣1/11 中山・芝1600
1.ダンスファンタジア 1.33.7
2.スピードリッパー 2.1/2
3.アドマイヤセプター クビ
4.ピュアブリーゼ 1
5.マヤノラヴ 1.1/4
阪神JFでは折り合いを欠き、大敗したダンスファンタジアだが、関東圏でのレースということもあり、輸送時間が短く、今回は落ち着きが戻っていた。
道中スムーズに追走すると、直線中ほどで一気に抜け出し、2着に2馬身半の差をつけて快勝。勝ち時計はこの時期の牝馬としては破格の1.33.7。阪神で行われる桜花賞では輸送をクリアしなければならないが、能力は通じることを証明した。
アドマイヤセプターも折り合いに苦労していたが、距離短縮で改善が見えた。いつもよりも前目につけてのレースで、今後に幅を持たすことができたのは収穫。まだ1勝馬のため、早めに賞金加算をしておきたいところ。

■OP・紅梅S
┣1/23 京都・芝1400
1.モアグレイス 1.22.7
2.シナル 1.1/4
3.ウッドシップ 1.1/2
4.ケイティーズジェム クビ
5.ナムラドリーミー 3/4
先手を奪ったモアグレイスがマイペースに持ち込み、まんまと逃げ切り勝ち。2着馬、3着馬も先行した馬で、ケイティーズジェムには流れが不向きだった。最後はいい脚を使ってはいるものの、前が止まらず。1,2着馬ともにキングカメハメハ産駒でこれからの伸びしろに期待。

■G1・阪神JF
┣12/12 阪神・芝1600
1.レーヴディソール 1.35.7
2.ホエールキャプチャ 1/2
3.ライステラス 1
4.アヴェンチュラ 3/4
5.ツルマルワンピース クビ
勝ち時計こそ標準だったが、抜群の瞬発力を見せたレーヴディソール。3戦連続でメンバー最速の上がりで3連勝。決め手は1枚も2枚も抜けている。マイルの桜花賞までは死角らしい死角は見当たらず、相手関係だけか。
ホエールキャプチャは狭いところをこじ開けたが、勝ち馬とは勢いが違った。それでも末脚は安定している。
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