牡馬クラシック戦線勢力図

■G1・皐月賞
┣4/24 東京・芝2000
1.オルフェーヴル 2.00.6
2.サダムパテック 3
3.ダノンバラード 1.1/4
4.デボネア 3/4
5.ナカヤマナイト 1/2
スプリングSで重賞初制覇を飾っていたオルフェーヴルが圧勝した皐月賞。東京コースでの開催ということで左回りが懸念されたが、道中内々をラチ沿いに進むと、4角も外に回さず内を突いて伸びた。直線ではやや前が窮屈になりかけたが、鋭い脚で馬群を割ると一瞬で抜け出した。直線ももたれることなく伸びており、力を100%出し切った。東京2000mで勝ったことでダービーのタイトルもぐっと近づいた。
サダムパテックも内を突いて仕掛けたが、前が塞がり気味で最後にいい脚で詰め寄ったものの2着まで。良馬馬とはいえ内はやや水を含んでいたことも影響したか。力は見せたが、ダービーに向けて距離延長はプラスとは言えないかもしれない。
ダノンバラードも内枠を利して理想的な競馬ができたが、勝ち馬に並ばれると一瞬で離された。久々の影響もあったが、このレースでは完敗といえる内容だった。ただ、当初からそれほど陣営のトーンも高くなかったことを考えると、ここを叩いて順調に上向けばダービーでのチャンスもあるはずだ。
今週は重賞は行われず、皐月賞へ向け大きな変化はなかった。
500万下では、ヴァーミリアンの半弟カーマインが勝ち2勝目を挙げた。芝の2400mを2.25.4の好時計で勝ち、これは同日の日経賞と同タイム。血統的にはダート向きだが、この距離での好時計勝ちとなり、トライアル次第ではダービーに名乗りを上げそうだ。
■G2・スプリングS
┣3/26 阪神・芝1800
1.オルフェーヴル 1.46.4
2.ベルシャザール 3/4
3.ステラロッサ 3/4
4.グランプリボス アタマ
5.エイシンオスマン 2.1/2
重賞でも好走を続けていたオルフェーヴルがついに重賞初制覇を飾った。
中団から折り合い良く進み、早めに進出すると、直線は内に進路を取っていたベルシャザールと馬体を併せて一気に伸びた。上がり3Fは34.3秒。ベルシャザールもしぶとく追いすがったが、その差が詰まる気配はなく、3/4馬身差を保ってゴール。折り合いに不安を残す同馬だったが、このレースではしっかりと折り合いもつき、鋭い末脚に繋がった。時計もよく、課題は1Fの距離延長、京王杯2歳Sで大敗している左回り。
左回りに関しては、兄ドリームジャーニーも苦手にしており、やや不安を残すところだが、京王杯では道中かかりっぱなしだったことが影響していた。折り合いさえつけばこなせる可能性はある。
ベルシャザールも期待をされながらなかなか勝ち切れない競馬が続くが今回はスムーズなレースだった。大型馬だけに馬体が12キロ絞れていたことも好材料だった。G1となるともう1パンチ欲しいところだが、着実に良貨しており、広い東京コースであればさらに上積みも見込めそうだ。

■G3・毎日杯
┣3/27 阪神・芝1800
1.レッドデイヴィス 1.47.1
2.コティリオン クビ
3.トーセンレーヴ 1.1/2
4.エチゴイチエ 1.1/4
5.アストロロジー 1.1/4
デビュー2連勝中のブエナビスタの半弟トーセンレーヴが人気を集めたが、実績だけを見れば勝ったレッドデイヴィスの順当勝ちともいえる。
前走のシンザン記念ではオルフェーヴルに1馬身半差をつけ完勝していたが、毎日杯でも強いレースだった。内々を回り直線も最内を突いて伸びると、外から早めに上がってきたトーセンレーヴを競り落とし、さらに後方から鋭く伸びたコティリオンをクビ差抑えての優勝。上がり3Fは33.9秒。最後は少し差が詰まったが、交わされる勢いではなかった。前走よりも1F距離が延長されたため最後は少しだけ息切れしていたかもしれない。NHKマイルCであれば好勝負必至だっただけにセン馬というのは残念。
コティリオンは歯がゆい競馬が続くが、ここで賞金を加算できたのは大きい。後方から直線にかける競馬で上がり3Fはメンバー最速の33.6秒。長く脚を使うというよりも一瞬の切れ味を活かすタイプで阪神コースというのもプラスに出たかもしれない。
トーセンレーヴは早め早めの競馬だったが、ラスト1Fで脚が止まった。前走のアルメリア賞では鋭い末脚を見せていたが、まだレースの流れに左右されるところがある。
20日に行われる予定だったスプリングSが1週遅れ、26日に。さらに中山競馬場から阪神競馬場での開催へと変更になったことで、調整に狂いの生じている陣営も出そうだ。
そんな中、今週は阪神で皐月賞トライアル・若葉Sが行われ12番人気ダノンミル、5番人気カフナが優先出走権を獲得。
■OP・若葉S
┣3/20 阪神・芝2000
1.ダノンミル 1.59.1
2.カフナ 1/2
3.ダノンシャーク 1/2
前半1000m59.5秒とやや早いペースでリキサンマックスが引っ張る展開。人気のユニバーサルバンク、ダノンシャークは中団からのレースで、ダノンミルはそれよりも前目のポジションだった。
ダノンミルは徐々にポジションを上げると、2番手から先頭に立ったカフナを半馬身交わして優勝。上がり3Fは35.2秒。ダノンシャークはそれを上回るメンバー最速の35.1秒を使って差を詰めたが、さらに半馬身及ばず3着と権利を逃した。
最後に交わしたダノンミルもさすがだが、先行して2着に粘ったカフナも評価したい。マイペースで先手を取ることができれば、面白い存在になりそうだ。
今週は中山競馬場で弥生賞が行われた。来週のスプリングSと比較するとやや楽なメンバー構成となったが、サダムパテックがしっかりと1番人気に応えた。
また、注目の良血馬トーセンレーヴは500万特別・アルメリア賞を順当に勝ち、デビュー2連勝とした。
■G2・弥生賞
┣3/6 中山・芝2000
1.サダムパテック 2.01.0
2.プレイ 1/2
3.デボネア ハナ
4.ショウナンマイティ クビ
5.アッパーイースト ハナ
予想された通りのスローペース。サダムパテックは中団やや前目に取り付くと、直線馬場の真ん中を伸びて差し切った。上がり3Fは34.2秒。休み明けの分、勝負所での反応がやや足らなかった気もするが、底力で押し切った。左回りと比較すると少し反応が鈍く感じられるのは懸念されるところ。このレースは相手が楽だったので、本番では相手関係になる。
プレイは3番手だったが、マイペースでレースができた。本番も展開次第だが、スローになるようであれば、相手なりに走るこの馬にも上位争いのチャンスはある。
ショウナンマイティは上がり最速の34.0秒を使ったが、勝負所で置かれてしまい4着に終わった。優先出走権を逃してしまったため、皐月賞へ出走できるか分からないが、稽古で反応の悪いところを克服できればもっと上位に来られるはずで、まだ見限れない。
■500万・アルメリア賞
┣3/6 阪神・芝1800
1.トーセンレーヴ 1.49.2
2.ステラロッサ 1.1/4
3.アバウト 2.1/2
良血馬トーセンレーヴがデビュー2連勝とした。初戦ではゴール前詰められたが、1度使われ、反応がよくなっていた。見た目に派手さは感じられないが、時計も大幅に詰め、上がりも33.3秒と順調に上向いてきた。皐月賞へ出走するためにはローテーションが押せ押せになってしまう点は懸念される。元々体質が弱かっただけに、無理せずダービー目標のほうが結果的にいいようにも思われる。
毎日杯を視野に入れているようだが、そこではあまり高い評価はし難いところか。
今週は阪神競馬場でアーリントンカップが行われた。人気は牝馬・ノーブルジュエリーだったが、ダートで2連勝中のノーザンリバーが差し切って優勝した。また、新馬戦ではパッションダンス、エチゴイチエが強い勝ち方をし、混戦・牡馬クラシック戦線へ駆け込んできた。
注目を集めたディープインパクト×メジロドーベルのメジロダイボサツ、ダイワメジャー・スカーレットの半弟ピカソはそれぞれ馬券圏外に飛び、デビュー戦を飾ることはできなかった。
■G3・アーリントンC
┣2/26 阪神・芝1600
1.ノーザンリバー 1.34.2
2.キョウエイバサラ 3/4
3.テイエムオオタカ 3/4
4.ラトルスネーク 1/2
5.スマートロビン クビ
2F目に10秒台のラップを刻んだが、それ以外は平均ペースで流れたアーリントンC。ノーザンリバーはゲート入りを嫌がる素振りを見せたが、発馬は問題なく、道中は外目の中団を追走。直線外に持ち出して仕掛けられると、力強く伸びて内で粘るキョウエイバサラ、テイエムオオタカを差し切った。上がり3Fは34.5秒。同じような位置にいたラトルスネーク、スマートロビンがそれぞれ34.7秒、34.9秒であり、ここでは力量上位だった。ダートで2連勝していたが、芝のデビュー戦ではあのレーヴディソールの2着と適性がないことはなかった。距離は未知数だが、かかるところはないため、2000mは問題なさそうにも見える。
ラトルスネークは4着だったが、直線では不利を受けており、まともであればもう少し差を詰めていた。後ろからの馬だけに不利とは向かい合わせだが、スムーズなら重賞でも突き抜ける脚は持っていそうだ。

■OP・すみれS
┣2/27 阪神・芝2200
1.ロッカヴェラーノ 2.15.0
2.グレープブランデー 1.3/4
3.インナージョイ クビ
堅実な走りを見せていたヴィクトリースターが人気だったが、後手を踏んでしまい、7着に敗退。
勝ったのは好スタートから先手を取ったロッカヴェラーノだった。前半1000mが61.7秒のスローペースに落とし、上がり3Fは35.4秒と展開が見事にはまった。この馬が上がり最速であったように、後ろのメンバーがだらしなかったレースでもある。この勝利だけで評価はし難いところ。
今週OP戦は行われなかったが、500万特別でセントポーリア賞、こぶし賞と好メンバーが揃ったレースが行われ、両レースともにディープインパクト産駒が制し、2勝目を挙げた。
■500万・セントポーリア賞
┣2/20 東京・芝1800
1.ヒラボクインパクト 1.48.3
2.メイショウトチワカ ハナ
3.カビオラニパレス クビ
新馬勝ち以来半年ぶりとなった前走の若竹賞で3着だったヒラボクインパクトが優勝。向正面で先手を取ると、そのまま直線もしぶとく粘り、後続の追撃を振り切り2勝目を挙げた。平均ペースでレースを作ると、上がりも35.0秒でまとめる内容で今後に期待を持たせた。
メイショウトチワカは鋭い末脚で追い込んだが僅かにハナ差届かず。賞金加算はならなかった。
人気のラヴェルソナタ、リヴェレンテは伸びを欠きそれぞれ7着、12着に敗退。

■500万・こぶし賞
┣2/19 京都・芝1600
1.アルティシムス 135.1
2.カルドブレッサ クビ
3.ダコール 3/4
4番人気と評価は高くなかったが、姉にファンタジーSなどを勝ったアルーリングボイスがいる良血馬アルティシムスが優勝。レースは中団で折り合いをつけ、直線馬場の真ん中を伸びると、カルドブレッサ、ダコールの追撃を抑えて優勝した。
ダコールは勝ちパターンでもあったが、-12キロの馬体重も響いたか最後は脚色が同じになってしまい、3着までとなってしまった。
1番人気は牝馬のアドマイヤグルーヴだったが、折り合いを欠き、6着に敗退。クラシック出走へ黄色信号がともった。

共同通信杯はダノンバラード、サトノオー、ディープサウンドなどディープインパクト産駒に注目が集まったが、勝ったのはステイゴールド産駒のナカヤマナイトだった。ステイゴールド産駒は京成杯をフェイトフルウォーで制し、きさらぎ賞でも2着だったオルフェーヴルなど有力馬がまた1頭出てきた。
その他、500万特別・つばき賞ではディープ産駒ダノンシャークが前走の未勝利戦からの2連勝、東京500万平場ではシャイニーホークが2勝目を挙げた。
また、京都の芝1800mでデビューしたブエナビスタの半弟トーセンレーヴが着差こそクビ差ながら、順当に勝ち上がった。
■G3・共同通信杯
┣2/13 東京・芝1800
1.ナカヤマナイト 1.48.5
2.ユニバーサルバンク クビ
3.ディープサウンド 1.1/4
4.ベルシャザール 1/2
5.ダブルオーセブン ハナ
ラジオNIKKEI杯2歳Sを制したダノンバラードが人気に推されたが、見せ場なく9着に敗退してしまった。道中は外枠もあり、無理なく外目を回って追走し、直線追い出されたが、反応が鈍かった。前々走の京都2歳Sでも弾けなかったが、ムラのある一面が出てしまった。
勝ったのはナカヤマナイト。道中後方をじっくりと追走。直線は最内を突いてゴール前2,30メートル地点で先に抜け出したユニバーサルバンクをクビ差捕らえた。これまで6戦して【2・3・1・0】と安定した走りを見せていたナカヤマナイト。デビューから手綱を取る柴田善騎手が教えてきたことが実を結んだレースとなった。この後は皐月賞に直行となる見込みだが、やや数を使われていたため、直行はプラスになりそうだ。
ユニバーサルバンクは勝ちパターンだったが、最後に交わされた。この馬も不利のあったラジオNIKKEI杯2歳Sを除けば連を外しておらず相手なりに走るタイプ。勝ちこそ逃したが、ここで賞金を加算できたことは大きい。
京都競馬場で、G3・きさらぎ賞が行われた。ブエナビスタの半弟で注目を集めるトーセンレーヴのデビューも予定されていたが、残念ながら除外。デビューは延期となった。
その他では、2連勝で東京・芝2400mの500万下を勝ち上がったファビラスラフインの仔・ギュスターヴクライ、5戦目でようやく勝ち上がったペルーサの半弟・ソルデマーヨなどがクラシックへ望みをつなげた。
■G3・きさらぎ賞
┣2/6 京都・芝1800
1.トーセンラー 1.47.6
2.リキサンマックス クビ
3.オルフェーヴル 1.1/4
4.ウインバリアシオン 1.1/4
5.メイショウナルト
リキサンマックスが大きく引き離して逃げる展開。2番手もメイショウナルトが単騎で追走。ただ、ペースはそれほど速くなく、前半1000m通過が60.2秒の平均ペース。
これを見越して早めに向正面でポジションを上げたのがデムーロ騎手のトーセンラー。
直線に入っても手応え十分のリキサンマックスがセーフティリードを取った。
2番手のメイショウナルトが追い出すが差は詰まらない。3番手以下のグループとは直線入口で10馬身近くあり、リキサンマックスの手応えからすると、逃げ切り濃厚に思われた。
残り150mでも5馬身ほどはあろうかという差を保っていたが、外からトーセンラーが見る見る差を詰める。そして、上がり3F33.4秒の豪脚を使うと、残り20mくらいのところできっちりとクビ差差し切ってのゴールとなった。
オルフェーヴルは勝ち馬を上回る上がり3F33.2秒を使ったが、道中でのポジションが後ろだったため、さらに1馬身1/4差届かなかった。勝ち馬が道中すっと動いたときにも、折り合いに苦労していたように精神面での幼さが敗因。気性の成長が待たれる。
1番人気ウインバリアシオンもややかかり気味の競馬。直線よく差を詰めてはいるが、現状では力負け。
もう1頭ディープインパクト産駒で注目されたコティリオンは後方から直線にかける競馬。上がり3F33.3秒といい脚を使ってはいるものの、自在性がなく、もう少し脚質の幅が広がらないと厳しい。
今週、重賞はなかったが、平場のレースでいくつか注目のレースが行われた。
土曜京都の500万平場(芝1400)はラトルスネークがようやく2勝目。初戦の勝ちっぷりが圧巻だったが、ここ2戦はかかってしまったり不利があったりと消化不良のレースが続いていた。勝ち時計1.22.0、上がり33.4と数字もよく、オープンでの活躍が期待される。
このレース、1番人気は2着に敗れたロードカナロアだった。新馬勝ち後のジュニアカップで僅差の2着だったように、500万では力は上。今回は相手が悪かったが、勝ち上がりは近いはず。
勝ち馬よりも最後に目を引いたのは2番人気だったダコール。後方からのレースとなったが、上がりは勝ち馬を上回る33.3秒を繰り出し、ゴール前猛然と迫った。東スポ杯2歳Sも直線いい脚で伸びていたように末脚は抜群。ただ、このレースだと取りこぼしも多く、中団につける競馬も覚えていく必要はありそうだ。
日曜東京の500万平場(芝2000)は藤沢厩舎期待のルルーシュが勝利。札幌2歳S4着以来となったが、1番人気に応えた。超スローペースで勝ち時計も2.07.2と遅い流れだったが、きっちりと差し切ったことは大きい。昨年のペルーサと同じゼンノロブロイ産駒だが、こちらは皐月賞を目指していく。
今週、重賞はなかったが、素質馬が多数出走したオープン特別・若駒Sに注目が集まった。
ここは人気のリベルタスが勝利し、父ディープインパクトと父仔制覇となった。
日曜日には、ここ10年でサンテミリオン(オークス)、ショウワモダン(安田記念)、ダンスインザムード(桜花賞、ヴィクトリアマイル)などを送り出している若竹賞も中山で行われ、2番人気のテイエムオオタカがV。クラシックへ名乗りを上げた。

■500万・若竹賞
┣1/23 中山・芝1800
1.テイエムオオタカ 1.50.7
2.ヴェルデグリーン アタマ
3.ヒラボクインパクト 1.1/4
先手を取ったテイエムオオタカがマイペースの逃げ。最初の3Fは12.5、12.6、12.5秒、4F目には13秒台に落とす絶妙の逃げ。ラストは34.7秒でまとめては後方の馬では届かない。
ヴェルデグリーンが最後、アタマ差まで詰め寄るも、最後まで届かなかった。
ヒラボクインパクトは3着に敗れたが、6月の新馬戦以来の実戦で、折り合いに苦労した。それでも最後は少しずつ差を詰めており、ここを叩かれて、次走に注目したい。

■OP特別・若駒S
┣1/22 京都・芝2000
1.リベルタス 2.01.7
2.ユニバーサルバンク クビ
3.ショウナンマイティ アタマ
4.カピラニパレス 3/4
5.イデア 1.1/4
リベルタスは平均ペースを2番手、好位を追走。直線入口では楽な手応えだったが、追っ手から意外に伸びない。外からユニバーサルバンクが交わしにくる。いったんは先頭を譲るかに見えたが、そこから2枚腰。しぶとく差し返し、クビ差抑えての1着となった。
新馬戦では中団から上がり33秒台を使ってのレースも見せていただけに、もう少し控えて差し脚を活かす競馬も合っていそうだ。いずれにしても状態が思わしくない中で賞金を加算できたことは大きい。
ユニバーサルバンクは勝ち馬を捕らえそうで最後に止まってしまった。前走のラジオNIKKEI杯こそ、14着に大敗したが、直線躓いてスミヨンJが追うのを止めてしまったためで、それ以外は安定している。取りこぼしも多く、賞金加算が命題。
ショウナンマイティは前走では引っかかってしまったが、このレースでは折り合えていた。最後はメンバー最速の3F34.3秒を使ったが、わずかに前に届かなかった。折り合いに心境は見られており、次走に期待したいところ。
■G3・京成杯
┣1/16 中山・芝1600
1.フェイトフルウォー 2.00.9
2.デボネア ハナ
3.プレイ 2.1/2
4.マイネルメダリスト アタマ
5.メイショウトチワカ 1/2
平均ペースで流れたレースを内の好位4,5番手を進んだフェイトフルウォー。直線やや窮屈だったが、内をついて伸びる。先に外から抜け出しにかかったデボネアと、やや離れた一騎打ちとなったが、内を回った分、フェイトフルウォーがハナ差出ていたところでゴール。1,2着は通ったところの差か。
プレイも先行していつもいい競馬を見せるが、どうしても勝ち切れない。先行策だとやや底が見えてきており、思い切った戦法もみたいところ。
人気のスマートロビンは出遅れて、後方のままで終わってしまった。まったく競馬になっていなかったため、次走で判断したいところ。

■G3・シンザン記念
┣1/9 京都・芝1600
1.レッドデイヴィス 1.34.0
2.オルフェーヴル 1.1/2
3.マルセリーナ 1/2
4.アドマイヤサガス 1.1/4
5.ドナウブルー 2
前走10着降着ながら、評判馬サトノオーを抑えて1位入線していたレッドデイヴィス。抜け出す時の脚は非常に力強かったのが印象に残る。今回も3番手の好位を追走し、直線早めに前を捕らえて後続を突き放した。最後の100mくらいはほとんど追っておらず1馬身半の着差以上に強い内容だった。
オルフェーヴルは中団の後ろを追走。ここ2戦は気性面の幼さを露呈していたが、道中をじっくりと行けたことで最後の直線は上手く脚を伸ばすことができた。上がり3Fは33.5秒と鋭い決め手。前が残る馬場に加え、展開不向きながら2着に追い込んできたことは評価できる。皐月賞の中山コースでは脚の使いどころが難しそうだが、広いコースで持ち味が活きそうだ。
アドマイヤサガスは特に大きな不利もなかったが、案外だった。前走受けた不利が非常に大きなものだったが、精神面に影響があった可能性もある。

■500万・福寿草賞
┣1/8 京都・芝2000
1.コスモヘイガー 2.00.8
2.ヴィクトリースター クビ
3.トーセンラー ハナ
トーセンラーが人気を集めたレースだったが、伏兵コスモヘイガーが混戦を制した。
勝ち馬はインの中団をロスなく追走。直線早めに仕掛けられるとそのまましぶとい脚を使い押し切った。内の先行馬有利の馬場が向いたこともあるが、勝ちタイムもよく、OPレベルでもそれなりにやれそうだ。
ヴィクトリースターは道中はインでじっとし、直線外に出して鋭く追い込んだ。500万条件では2,3,5,2着と勝ち切れない競馬が続く。相手なりに走り、OPでも力は発揮できそうだが、賞金加算が命題。
トーセンラーは直線入口では抜群の手応えで先頭に並びかけたが、追ってから伸び切れなかった。前走のエリカ賞は前が詰まって追い出せなかったが、一瞬の脚が使えないことも弱点か。
2,3着馬は外を回った分もあり、自己条件では力量上位。次走での巻き返し必至だ。

■500万・寒竹賞
┣1/8 中山・芝2000
1.ターゲットマシン 2.02.9
2.トーセンインディ 1.3/4
3.サトノタイガー クビ
ターゲットマシンは前走の新馬戦では出遅れて最後方で直線に入り、そこからごぼう抜きを演じていた。今回はゲート練習の成果もあり出遅れずに発馬。中団から直線で弾けるとラスト1Fで後続を一気に突き放し2着馬に2馬身近い差をつけて差し切った。上がり3Fは35.1秒。デビュー戦の上がり33.8秒と比較すると物足りない感じに映るが、馬場差を考慮すると致し方ない。むしろゲートが上手くなり安定感が増した内容に好感が持てる。
■OP・ホープフルS
┣12/26 中山・芝2000
1.ベルシャザール 2.00.4
2.ナカヤマナイト ハナ
3.フェイトフルウォー 3
4.カフナ クビ
5.プレイ ハナ
ベルシャザールが2番手から早めに抜け出しメンバー最速の34.4秒で迫ったナカヤマナイトをハナ差凌いで1着。勝ちタイム2.00.4は08年トーセンジョーダンと並びレースレコードタイ。初戦の勝ち方もよかったが、奥が深そうだ。
大崩れのないナカヤマナイトは鋭く差してきたがわずかに及ばず。前走のベゴニア賞では評判馬コティリオンに2馬身近い差をつけて勝っており、能力は高い。賞金加算ならなかっただけに、早めに上積みしておきたいところ。
フェイトフルウォーは東京スポーツ杯2歳Sと2戦続けての3着。新馬戦は放馬しながら完勝して話題になったが、能力のあるところは見せた。

■G3・ラジオNIKKEI杯2歳S
┣12/25 阪神・芝2000
1.ダノンバラード 2.02.2
2.オールアズワン クビ
3.コティリオン 1/2
4.ウインバリアシオン アタマ
5.アドマイヤコリン 1.3/4
余裕の手応えで直線半ばで一気に抜け出すかに思われたが、ソラを使い結果的にクビ差の接戦となった。それでも相手が来ればその分伸びるといった感じでまだまだ成長の余地がありそうな勝ち馬。朝日杯FS勝ち馬がマイル路線へ進むこともあり、出世レースを制したダノンバラードが現時点では最有力候補に躍り出た。
オールアズワンは札幌2歳S以来、ウインバリアシオンも野路菊S以来と、久々の影響もあった。大崩れしなかった2頭は今後の巻き返し必至。
コティリオンは直線前が壁になり外に持ち出す不利があった。それでも最後はかなり際どいところまで差し迫っており、まともであれば2着はあった。それでも賞金を加算できなかったことは痛い。次走の自己条件で順調に賞金を加算してもらいたい1頭。
■G1・朝日杯FS
┣12/19 中山・芝1600
1.グランプリボス 1.33.9
2.リアルインパクト 3/4
3.リベルタス アタマ
4.サダムパテック クビ
5.リフトザウイングス クビ
2歳王者決定戦は大本命サダムパテックが4着に敗れる波乱。グランプリボスは京王杯2歳S、朝日杯FSを7番人気、5番人気で連勝。人気にならないタイプだが、これで4戦3勝とした。しかし、今後はマイル路線を歩む見込み。
リアルインパクトも距離が不安視されたが内枠を利し突っ込んだ。
リベルタスは積極的な競馬も現時点での仕上がりの差。距離伸びて巻き返し必至。
サダムパテックは断然人気も道中引っかかってしまい口を割るシーンも。それでも最後はじわじわと差を詰めている。
今週あの馬が激走する!?
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