週刊あの馬は今!?


第62回:アドマイヤキッス
■牡 2003/2/8生れ
■血統
父サンデーサイレンス
母キッスパシオン(ジェイドロバリー)

■戦績
05年7月:阪神/新馬戦:2着
05年8月:札幌/未勝利:2着
05年9月:札幌/未勝利:1着
06年3月:阪神/チューリップ賞:1着
06年4月:阪神/桜花賞:2着
06年5月:東京/オークス:4着
06年9月:中京/ローズS:1着
06年10月:京都/秋華賞:4着
06年11月:京都/エリザベス女王杯:5着
06年12月:中京/愛知杯:1着
07年4月:阪神/マイラーズC:4着
07年5月:東京/ヴィクトリアマイル:7着
07年6月:東京/安田記念:4着
07年8月:札幌/クイーンS:4着
07年10月:東京/府中牝馬S:3着
07年11月:京都/エリザベス女王杯:5着
07年12月:中京/愛知杯:3着
08年2月:京都/京都牝馬S:1着

通算:18戦5勝(重賞4勝)

母キッスパシオンは95年札幌3歳S2着馬。全兄にJRA5勝のプラズマがいる血統で、セレクトセールでは6200万円で落札された。

2歳7月の阪神芝1600m戦を福永騎手鞍上でデビュー。単勝1.4倍の圧倒的1番人気に支持される。中団から伸びたものの不利もありダイアモンドヘッドの2着に敗れる。
2戦目も1.3倍の人気を集めたがマナーハウスにハナ差競り負けまたしても2着。
中1週で出走した3戦目は横山典騎手が騎乗。スムーズに先行すると直線抜け出し後続に5馬身差をつける圧勝で初勝利を挙げた。

その後は半年間休養に充てられ、チューリップ賞で始動。このレースから武豊騎手を鞍上に迎えた。
デビューから3連勝で阪神JFを制したテイエムプリキュアが1番人気でアドマイヤキッスは2番人気だった。
道中は後方を追走し4角で徐々に進出すると上がり3Fはメンバー最速となる35.6秒で伸び2着シェルズレイをクビ差抑えて優勝。2連勝で重賞初制覇を果たした。

一気にクラシックの主役に踊り出たアドマイヤキッス。桜花賞では単勝2.4倍の1番人気に支持された。
中団から直線よく伸びたものの馬体重-14キロが響いたか最後の一踏ん張りが効かず鋭く伸びたキストゥヘヴンに3/4馬身差交わされ2着に惜敗した。

次走のオークスでも1番人気だったが、じりじりとしか伸びずデビューから3連勝で挑んだカワカミプリンセスの4着に終わる。

夏場は休養し秋はローズSで始動。中京コースでの開催となったこの年のローズS。小回りを活かしシェルズレイが後続を大きく引き離して粘り込みを図ったが、中団から鋭い末脚を使ったアドマイヤキッスが1/2馬身差差し切って優勝。重賞2勝目を挙げ残り1冠秋華賞へ向け好スタートを切った。

春2冠に続き1番人気に支持された秋華賞だったが、中団から伸び切れず最後の1冠も4着に終わった。

続くエリザベス女王杯も5着に敗れると、その後は中京の愛知杯へと向かった。
単勝1.9倍の1番人気に支持されたアドマイヤキッスはこれまでよりも前目の位置取りで直線抜け出すと、2着コスモマーベラスに1.1/4馬身差をつけ優勝。重賞3勝目を挙げた。

古馬となった翌年はヴィクトリアマイルを目標にマイラーズCで始動。一気に相手が強化された一戦だったが、勝ったコンゴウリキシオーの4着に入った。

一叩きされて挑んだヴィクトリアマイルは3番人気で出走。中団から上がり3F33.4秒で伸びたものの、コイウタの7着に終わった。

次走の安田記念では"アドマイヤ"と武豊騎手の固執もあり川田騎手へと乗り替わりになった。
さらに強力な古馬マイラー相手ということもあり、15番人気と人気を一気に落とした。それでも勝ったダイワメジャーから0.4秒差の4着と好走した。

夏場のクイーンSでは重賞4勝目を期待され1番人気に支持されたが、4着に敗退。

岩田騎手に乗り替わりとなった府中牝馬Sでは3着に好走したものの、続くエリザベス女王杯では5着に終わり、またしてもG1制覇はならなかった。

暮れは連覇を狙った愛知杯に出走。このレースから安藤勝騎手を鞍上に迎えた。1番人気ながらディアデラノビアから0.1秒差の3着に惜敗し連覇を逃した。

5歳となったアドマイヤキッスは京都牝馬Sで始動。2番人気で出走すると2着ザレマをクビ差交わして優勝。重賞4勝目を挙げた。

その後は、悲願のG1制覇へ向けヴィクトリアマイルを目標に調整が進められたが2月26日に骨折が判明。
翌日に手術が行われ無事に成功したが、翌月4日に疝痛を発症。馬房で暴れた際に開放骨折を発症してしまい安楽死の処置がとられた。
母として血を残すことができず、短い生涯を閉じることとなった。

2011.9.19