週刊あの馬は今!?


第81回:アドマイヤオーラ
■牡 2004/2/19生れ
■血統
父アグネスタキオン
母ビワハイジ(Caerleon)
松田博厩舎

■戦績
06年11月:京都/新馬:1着
06年12月:中京/中京2歳S:2着
07年1月:京都/シンザン記念:1着
07年3月:中山/弥生賞:1着
07年4月:中山/皐月賞:4着
07年5月:東京/ダービー:3着
07年12月:阪神/鳴尾記念:3着
08年1月:京都/京都金杯:2着
08年2月:京都/京都記念:1着
08年3月:首/ドバイデューティフリー:9着
08年5月:中京/金鯱賞:6着
08年6月:阪神/宝塚記念:14着
09年1月:京都/京都金杯:4着
09年2月:京都記念:除外
10年5月:京都/金鯱賞:5着
10年6月:福島/福島テレビOP:3着
10年8月:小倉/小倉記念:除外
10年8月:新潟/新潟記念:17着

通算16戦4勝(重賞3勝)

母ビワハイジはG1・6勝のブエナビスタをはじめ、ジョワドヴィーヴル、アドマイヤジャパン、トーセンレーヴを輩出した名牝。

デビュー戦は2歳11月。京都芝1600m戦に鞍上武豊騎手で登場。1番人気に応えて快勝すると、次走はOP特別・中京2歳Sへ。
ダイワスカーレットに次ぐ2番人気での出走。先行したダイワスカーレットを直線追い詰めたが、1/2馬身差届かず2着に敗れた。

年が明けて3歳となり、初戦は岩田騎手騎乗でシンザン記念。またもダイワスカーレットが出走しており、さらに朝日杯FS2着のローレルゲレイロの参戦もあり、3番人気での出走。中団からレースを進めると、上がり3F33.3秒の末脚で鋭く伸びると、先行したダイワスカーレットに1.1/2馬身差をつけ快勝。重賞初制覇を飾った。

続く弥生賞では武豊騎手に手綱が戻り、単勝1.7倍の圧倒的1番人気。中団からじっくりと進め直線抜け出すと、追い込んだココナッツパンチをクビ差凌いで優勝。重賞2連勝として皐月賞の本命候補へと躍り出た。

迎えた皐月賞は単勝2.7倍の1番人気。ライバル・ダイワスカーレットが桜花賞を制しており、アドマイヤオーラにも期待がかかった。
しかしスタートが良くなく後方からの競馬となり、上がり3F33.9秒の末脚で猛然と追い込むも勝ったヴィクトリーから0.2秒及ばず4着に敗退した。

ダービーでの巻き返しを図ることになったアドマイヤオーラ。異変があったのはダービー1週前だった。
オーナーとジョッキーの関係に亀裂が入り、鞍上が岩田騎手へと急遽乗り替りが決定した。
大レースで武豊騎手が下ろされるということで大きな話題になった。
そのダービーではフサイチホウオーが単勝1.6倍の圧倒的人気を集め、アドマイヤオーラは4番人気だった。中団からレースを進め直線追い出されるもじりじりとしか伸びず勝ったウオッカから0.8秒の差をつけられ3着に終わった。
さらにレース中に骨折をしていたことが判明し、その後は休養に入る。

復帰はその年の暮れの鳴尾記念。
安藤勝騎手に乗り替りとなり、休み明けながら4番人気に支持された。
中団からよく伸びて差を詰めたが、勝ち馬ハイアーゲームからハナ+クビ差及ばず3着(同着でアドマイヤフジ)に惜敗した。

一叩きされ、次走は年明けの京都金杯。1番人気での出走だったが、抜け出したエイシンデピュティをクビ差捕らえられずここも2着に惜敗。

休み明け2戦を好走し、叩き3戦目・京都記念では1番人気での出走。中団やや後を追走し、直線追い出されると、一気に伸びて、同馬主のアドマイヤフジに1.1/4馬身差をつけ優勝。弥生賞以来の勝利を飾った。

京都記念を勝ちドバイデューティフリーに選出されると、ドバイへ遠征。
後方からのレースとなったが、そのまま伸びずに9着に敗退。
その後は香港への転戦も検討されていたが、回避し帰国。

宝塚記念を目標に金鯱賞で復帰。
1番人気だったが、エイシンデピュティから0.6秒差の6着に敗れた。

本番・宝塚記念は6番人気での出走。ここも金鯱賞を勝ったエイシンデピュティが軽快な逃げからそのまま押し切る競馬で、アドマイヤオーラは最下位14着に終わった。

レース後、2度目の骨折が判明し、休養に入った。

復帰は5歳の京都金杯。前年に続き1番人気だったが、タマモサポートから0.5秒差の4着に敗退。

次走の京都記念では馬場入り後に故障を発生し競走除外。

その後長期休養に入り、復帰は6歳5月の金鯱賞。
中団追走のままアーネストリーの5着に敗退。

次走はOP特別福島テレビOPに遠征するも3着に敗れた。

続く小倉記念ではまたしても馬場入り後に故障を発生し競走除外に。

現役最後のレースとなった新潟記念では終始後方のままいいところなくナリタクリスタルから2.6秒離された最下位17着に大敗した。

4歳の京都記念で復活Vを飾った後、ドバイ遠征してから歯車が狂い、その後はOP特別の3着が最高で自慢の末脚が復活することはなかった。

■引退後
引退後はその良血が買われ、優駿スタリオンステーションで種牡馬入りした。
2011年から供用され、初年度は種付け料30万円(受胎条件)もしくは50万円(出生条件)。
G1タイトルこそなかったものの血統の良さから、62頭の繁殖を集めた。
兄アドマイヤジャパン(父サンデーサイレンス)も種牡馬入りしているが、こちらは父がアグネスタキオン。
ビワハイジは2頭のG1馬を出しているが、ブエナビスタ、ジョワドヴィーヴルといずれも牝馬。
トーセンレーヴが成長すればG1タイトルを取ることがあるかもしれないが、早い時期に活躍馬を送り出し、厳しい種牡馬としての競走を勝ち抜いてもらいたい。

2012.2.28
>>今週の重賞最終情報
>>競馬情報無料WEB TOP