■牡 1993/03/17生れ
■血統
父ダイナガリバー
母ブーティマリヤ(トライバルチーフ)
全兄ナリタタイセイ(皐月賞2着)
■戦績
95年10月:京都/新馬戦:1着
96年1月:京都/紅梅賞:2着
96年2月:中山/桃花賞:1着
96年3月:阪神/アネモネS:3着
96年4月:阪神/桜花賞:1着
96年5月:東京/オークス:2着
96年9月:阪神/ローズS:7着
97年11月:東京/富士S:12着
97年12月:阪神/阪神牝馬特別:8着
98年1月:京都/洛陽S:9着
98年1月:京都/京都牝馬特別:4着
98年3月:中山/中山牝馬S:7着
通算:12戦3勝(重賞1勝)
※馬齢は当時の表記です。
父は86年ダービー馬ダイナガリバー。全兄に92年皐月賞2着馬のダイナガリバーがいる血統。
顔面に派手な流星、四白大流星の派手で一際きれいな馬体であった。
3歳10月。京都のダート1200mを田原騎手でデビュー。好位から直線抜け出すと、メンバー最速の上がりで優勝。
3歳時はこの1戦のみで終える。
年が明けて4歳になると、オープン特別の紅梅Sで始動。SS産駒のシーズアチャンスが人気でファイトガリバーは4番人気。好位からしぶとく伸びたものの、リトルオードリーの決め手にクビ差屈し2着。
3戦目の桃花賞は武豊騎手が騎乗。単勝1.5倍の圧倒的人気に応え、スガノビジンをクビ差抑えて優勝。2勝目を挙げた。
次走、桜花賞出走権をかけて出走したアネモネS。田原騎手に手綱が戻り、単勝2.6倍の1番人気に推される。中団追走からじわじわと差を詰めるも、重馬場の影響もあったか、先に抜け出したノースサンデー、カネトシシェーバーに及ばず3着に敗退。桜花賞優先出走権を逃した。
これにより桜花賞は除外が濃厚になったが、大本命エアグルーヴをはじめ回避馬が出たため、最終的に出走可能となった。
エアグルーヴの熱発回避により混戦模様となった第56回桜花賞。
一応の人気は紅梅S、トライアル・4歳牝馬特別を連勝していたリトルオードリー、3歳牝馬チャンピオンでチューリップ賞2着のビワハイジ、フェアリーS勝ち、菜の花賞2着から参戦のマックスロゼといった順番。田原成貴ファイトガリバーは10番人気での出走だった。ちなみに、このレースにはウオッカの母タニノシスターも出走していた(14番人気12着)。
ファイトガリバーは後方待機から直線にかける競馬。4角で徐々に進出すると、上がり3Fはメンバー最速となる34.5秒の脚を使い、イブキパーシヴを1/2馬身差差し切って優勝。ファイトガリバーの能力をフルに発揮させた田原騎手の好騎乗も光った1戦だった。
2冠がかかったオークスでは桜花賞を回避したエアグルーヴが出走し1番人気。ファイトガリバーは距離を不安視される向きもあり4番人気に留まった。鞍上の田原騎手も距離を意識してか、後方2番手から直線の一瞬の脚にかける騎乗。大本命エアグルーヴが中団から先に抜け出すと、ファイトガリバーが後方からメンバー最速の上がり3F34.4秒の末脚で外から猛追。交わすまではいかなかったが、1馬身半差にまで迫ったところでゴール。桜花賞がフロックではないことを証明した。
桜花賞1着、オークス2着とし、秋の活躍が期待されたファイトガリバー。
夏場を休養し、ローズSで復帰したが、ヒシナタリーの7着に敗れる。さらにレース中に屈腱炎を発症してしまい、目標とした秋華賞を断念。長期休養に入った。
復帰は5歳となって11月の富士S。14ヶ月ぶりのレースとなったで8番人気で出走し、12着に大敗。
その後阪神牝馬特別も5番人気8着に敗れると、洛陽Sでも9着。
4歳時の輝きを取り戻せずにいたが、洛陽Sではメンバー最速の上がり3F34.0秒を使い、復調を感じさせていた。
徐々に調子を取り戻しつつあったファイトガリバー。次走の京都牝馬特別では、武豊騎手を鞍上に向かえ単勝2.9倍の1番人気に支持された。しかし、中団からいい脚を使ったものの、ビワハイジの逃げ切りの前に末脚及ばず4着に敗れた。
続く中山牝馬Sで7着に敗れると、このレースを最後に現役を引退。結局復帰後は京都牝馬特別の4着が最高で勝ち星を挙げることはできなかった。
■引退後
引退後は、生まれ故郷の天羽牧場で繁殖入り。
初年度はナリタブライアンがつけられた。その産駒ファイトブライアンは期待されたほどの成績は残せなかったが、2勝を挙げた。
脚元に不安をかかえる産駒も多く、目立った活躍を見せる産駒は出せていないが、4番仔となるペガサスファイト(父エルコンドルパサー)は平地で5勝、障害でも1勝を挙げ、8歳まで長く活躍した。
2005年に生まれたアグネスファスト(父アグネスタキオン、1勝)を最後に産駒がいなかったが、今年実に6年ぶりとなる産駒が誕生した。父ネオユニヴァースの牡馬で母譲りの流星を持った仔馬に期待が集まる。