週刊あの馬は今!?


第130回フサイチコンコルド
■牡 1993/2/11生れ
■血統
父Caerleon
母バレークイーン(Salder'sWells)
小林稔厩舎

■戦績
96年1月:新馬戦/藤田/1着
96年3月:すみれS/藤田/1着
96年6月:ダービー/藤田/1着
96年10月:カシオペアS/藤田/2着
96年11月:菊花賞/藤田/3着

通算5戦3勝(重賞3勝)

※馬齢は旧表記です。

活躍馬を多数輩出したバレークイーンの仔で父はカーリアンという良血馬。馬主はフサイチの冠名で知られた関口房朗氏。
きょうだいは以下の通り活躍馬が並ぶ。
・グレースアドマイヤ
98年府中牝馬S2着馬。その産駒にリンカーン、ヴィクトリーなど。
・ミラクルアドマイヤ
自身は怪我のため3戦1勝で引退も種牡馬としてカンパニーを輩出。
・ボーンキング
01年京成杯1着、01年弥生賞2着。
・アンライバルド
09年皐月賞1着、スプリングS1着馬。

通常サラブレッドは昼間の方が朝よりも体温が高いものだが、同馬は逆体温で昼間の方が体温が下がる体質で非常に体が弱かった。そのためフサイチコンコルド自身のデビュー戦は年明け4歳1月と遅かった。
ようやくこぎ着けた新馬戦は京都芝1800m戦。鞍上藤田騎手で単勝1.9倍の1番人気に支持された。好位2,3番手に取りつくと、上がり3Fメンバー最速の34.7秒で駆け上がり1着でゴール。デビュー戦を無事勝利で飾った。

その後は2ヶ月の間を空けたOP特別すみれSに出走。朝日杯3歳S4着など重賞戦線で戦ってきたセイントリファールが出走しており、フサイチコンコルド2.1倍、セイントリファール3.0倍と人気を分け合った。
中団からレースを進めその後ろをセイントリファールが追走。4角で先にフサイチコンコルド進出開始すると直線後続を封じセイントリファールに3/4馬身差をつけ優勝。デビュー2連勝とし、西の秘密兵器としてクラシック戦線へ名乗りを挙げた。

賞金を加算し皐月賞出走も可能だったが回避を決定。ダービーを目標にプリンシパルSへ向かうことになった。
プリンシパルSでは皐月賞を直前で回避したダンスインザダークが出走してきており、未知数の力を持ったフサイチコンコルドとの対決が注目されたが東京へ輸送する際にまたしても熱発を発症。やむなくトライアルを回避することになった。

すみれSを勝っていたものの賞金的にダービー出走に黄色信号がともったが、ダービーにはなんとか出走が叶った。
1番人気にはそのプリンシパルSを快勝していたダンスインザダークが支持され、ロイヤルタッチ、イシノサンデーとサンデーサイレンス産駒が人気を集め、フサイチコンコルドは臨戦過程が不安視され7番人気と穴人気に留まった。
レースはサクラスピードオーが逃げる展開で人気のダンスインザダークが好位3,4番手の絶好のポジション。フサイチコンコルドは中団を進んだ。
直線ダンスインザダークが手応えよく抜け出したが、残り100m付近で外から襲いかかると、ゴール前ではクビ差差し切って優勝。"音速の末脚"が炸裂した。
3戦目でのダービー制覇を成し遂げたフサイチコンコルド。前年にデビュー4戦無敗で英ダービー、キングジョージ、凱旋門賞を制した名馬ラムタラになぞらえ"和製ラムタラ"とも呼ばれた。

夏場は休養し体質強化が期待されたが、その後も体質の弱さは変わらなかった。
秋は菊花賞を目標に京都新聞杯で始動予定も調整が遅れ、本番まで中1週となるOP特別カシオペアSでの復帰となる。
急仕上げもあり、本来の末脚は不発。逃げたメジロスズマルを捕らえ切れず5馬身差の2着と、単勝1.3倍の圧倒的人気を裏切ってしまった。

菊花賞は前走の敗北もありダンスインザダークに次ぐ2番人気での出走。先団から抜け出しにかかったが、ダンスインザダーク、ロイヤルタッチに先着を許し3着に敗退してしまった。

その後は休養し、翌年は天皇賞・春を目標にされたが、脚部不安に悩まされ現役引退が決定。種牡馬入りすることとなった。

■引退後
現役引退後は1998年から種牡馬入り。
初年度産駒からバランスオブゲームを輩出。芝のG1馬は今のところ輩出できていないが、ブルーコンコルドが東京大賞典、かしわ記念、JBCスプリントなど交流G1・7勝を挙げる活躍を見せた。
ブルーメドサイアーとしては09年ジョーカプチーノがNHKマイルCを制した。
主な活躍馬は以下の通り。
・バランスオブゲーム(オールカマー、中山記念2勝、毎日王冠、セントライト記念、弥生賞、新潟2歳S)
・ブルーコンコルド(南部杯3勝、かしわ記念、東京大賞典、JBCマイル、JBCスプリントなど)
・オースミハルカ(府中牝馬S、クイーンS2勝、チューリップ賞)
・モエレジーニアス(函館2歳S)

2011年にシンジケートが解散。種牡馬を引退し、青森県太田ファームで余生を過ごすことになったが、生産者からの要望もあり青森県軽種馬生産農業協同組合で現在も種牡馬として供用されている。

2013.7.28

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