週刊あの馬は今!?


第99回:グロリーシャルマン
■牝 1990/4/12生れ
■血統
父カッティングブレード
母コダマエデン(ネプテューヌス)

西塚安夫厩舎

■戦績
93年6月~96年1月/地方28戦8勝
中央転入
96年3月:中山/東風S(準OP):4着
96年4月:中山/総武S:4着
96年5月:東京/フリーウェイS:4着
96年6月:中山/湾岸S:1着
96年6月:中山/七夕賞:3着
96年9月:函館/UHB杯:5着
96年9月:函館/漁火S:3着
96年10月:東京/府中牝馬S:3着
96年11月:東京/富士S:2着
96年12月:中山/ターコイズS:7着
96年12月:中山/クリスマスS:3着
97年1月:中山/ニューイヤーS:13着
97年2月:中山/中山牝馬S:12着
97年3月:中山/東風S(OP):1着
97年4月:新潟/谷川岳S:11着
97年6月:函館/巴賞:9着
97年6月:函館/函館記念:2着
97年7月:函館/UHB杯:5着
97年8月:札幌/札幌日経OP:2着
97年8月:札幌/道新杯:1着
97年9月:札幌/タイムス杯:3着
97年10月:東京/府中牝馬S:2着
97年11月:東京/メキシコC:2着
97年12月:阪神/阪神牝馬特別:6着
98年2月:大井/TCK女王盃:15着
98年3月:中山/中山牝馬S:11着
98年6月:東京/エプソムC:13着
98年7月:函館/函館記念:8着

通算56戦11勝(地方29戦8勝)

※馬齢は当時の表記です。

○地、高齢牝馬、マイナー血統、ササる、しっぽぐるぐるレコード勝ち。名前もグローリーシャルマンではなく、グロリーシャルマン。
とにかく個性的だったグロリーシャルマン。

3歳6月に大井でデビュー。堅実な走りで28戦8勝の成績を残すと、6歳で中央へ転厩。

準オープンからのスタートであった。転厩から3戦を連続4着したが、14、10、6番人気と評価は低かった。
それでも堅実な走りが徐々に評価され、転厩4戦目となった湾岸Sで見事勝利を収めた。

オープン入したグロリーシャルマンはG3・七夕賞に出走。7歳牝馬の昇級戦とあり51キロの軽量ハンデ。大塚栄三郎騎手とのコンビで10番人気と低評価だったが、軽ハンデを利して直線粘り、サクラエイコウオーの3着に好走した。

その後は北海道へ遠征。
函館で四位騎手とのコンビでOP特別を2戦。UHB杯5着、漁火S3着といずれも2番手から早め先頭の内容で見せ場を作った。

その後はG3・府中牝馬Sへ。ここでも12番人気とノーマークだったが、勝ったサクラキャンドルから0.4秒差の3着に入り存在感を見せた。

その後4戦はOP特別を使われる。
芝1800の富士Sで2着に入り、OP初勝利が期待されたターコイズSだったが3番人気7着に敗退。
再び人気を落とした暮れのクリスマスSでは8番人気3着と掴み所のない結果であった。

年が明け8歳となったグロリーシャルマンだったが以降も休みなく使われ、7歳時にも増して穴馬としての魅力を発揮する。
正月競馬のニューイヤーSで13着となり、続く中山牝馬Sを12着に惨敗。
8歳牝馬とあり終わったかと思わせたが、続く東風Sを単勝1.5倍のツクバシンフォニーをメンバー最速の上がりで差し切って優勝。単勝67.5倍の10番人気だった。

その後新潟で1戦し、函館へ。
巴賞で9着に敗れ、次走はG3・函館記念。
単勝88.6倍の14番人気とまったくのノーマーク。しかし、中団からまくり気味に進出すると勝ったアロハドリームにこそ3馬身差をつけられたが、2着に入り波乱を演出した。52キロの軽ハンデだったためかその後も人気にはならなかった。

再びOP特別のレースを中心に使われ、UHB杯8番人気5着、札幌日経OP7番人気2着と堅実な走りを見せた。
続く道新杯では外からまくって上がっていくと、直線では尾っぽをグルグルと振り回しながら一気に伸びて先頭でゴール。4番人気ながら見事に勝利した。

この勝利で次走のタイムス杯では中央移籍後はじめての単勝1番人気に支持された。しかし、56キロのハンデも堪え3着に惜敗した。

秋競馬は前年同様府中牝馬Sで始動。5番人気2着に入ると、続くOP特別メキシコCも2着。

暮れの阪神牝馬特別で6着となり8歳シーズンを終えた。

9歳となった翌年も現役を続行。しかし、いかにグロリーシャルマンと言えども年齢には勝てず、G3を3戦し2桁着順を繰り返す惨敗を続けた。
そして7月、思い出の地函館競馬場で行われた函館記念8着を最後に現役を引退した。

今でこそ高齢馬の活躍が目立つようになったが、当時は7,8歳馬(現表記で6,7歳馬)が活躍することはまれであった。今後、グロリーシャルマンのような個性的な馬は現れるのだろうか。

参考
道新杯YouTube

■引退後
引退後は繁殖入り。
初年度の父サンシャインフォーエヴァーをはじめ、フサイチコンコルド、メイショウオウドウと交配された。
3頭は地方競馬でデビューしたが、父メイショウオウドウのグローリーオウドウが7勝を挙げたのみでその他の2頭は未勝利に終わった。
また4番目の仔は父ゼンノロブロイでマイル戦での活躍を期待されていたが、残念ながらデビューできずに抹消された。

2012.7.9
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