週刊あの馬は今!?


第125回カネヒキリ
■牡 2002/2/26生れ
■血統
父フジキセキ
母ライフアウトゼア(DeputyMinister)
角居勝彦厩舎

■戦績
04年7月:新馬戦/柴田善/4着
04年8月:未勝利/福永/11着
05年2月:未勝利/池添/1着
05年2月:500万下/ペリエ/1着
05年3月:毎日杯/武豊/7着
05年4月:端午S/武豊/1着
05年6月:ユニコーンS/武豊/1着
05年7月:ジャパンダートダービー/武豊/1着
05年9月:ダービーグランプリ/武豊/1着
05年10月:武蔵野S/武豊/2着
05年11月:JCダート/武豊/1着
06年2月:フェブラリーS/武豊/1着
06年3月:ドバイWC/武豊/4着
06年6月:帝王賞/武豊/2着
08年11月:武蔵野S/武豊/9着
08年12月:JCダート/ルメール/1着
08年12月:東京大賞典/ルメール/1着
09年1月:川崎記念/ルメール/1着
09年2月:フェブラリーS/ルメール/3着
09年5月:かしわ記念/内田/2着
10年6月:帝王賞/横山典/2着
10年7月:マーキュリーC/横山典/1着
10年8月:ブリーダーズGC/横山典/2着

通算23戦12勝(重賞9勝)

デビュー戦は2歳7月の新潟競馬場。芝1400m戦に鞍上柴田善騎手で3番人気。好位から直線伸びを欠き後にフェアリーSを勝つフェリシアから1.6秒離された4着に終わる。
2戦目も芝のレースで11着に惨敗。

約半年の休養をとり、3戦目は年明け3歳2月の京都。初めてのダート戦を池添騎手とのコンビで出走。9番人気、単勝59.5倍とまったくのノーマークだったが2番手から直線あっさり抜け出すと、2着馬に7馬身差をつける圧勝で初勝利を挙げた。

続く500万下も同条件のダート1800m。ペリエ騎手とのコンビで単勝1.3倍の圧倒的1番人気に支持された。2番手から4角で先頭を奪うと、そのまま後続を寄せ付けず、2着馬に1.8秒の大差をつけ圧勝。ダートに変わり2連勝とした。

その後は再度芝に挑戦し毎日杯に出走するも7着に終わる。これで芝に見切りをつけ以降はダート戦への出走。武豊騎手とのコンビでダート界を席巻する。
4月のOP特別・端午Sを1.2倍の人気に応えて9馬身差の圧勝。
続くG3・ユニコーンSでは単勝1.1倍の断然人気に支持される。好位を追走し、直線前を行くアグネスジェダイを捕らえると、1.3/4馬身差をつけ優勝。重賞初勝利を挙げた。

その後はG1初挑戦となったジャパンダートダービーに出走。4,5番手からのレースとなったが、徐々に進出すると、直線後続を引き離し、2着メイプルエイトに4馬身差をつける圧勝でG1初制覇を飾った。
さらに続くダービーグランプリでも、2着サンライズバッカスに2.1/2馬身差をつける完勝で4連勝、G1を2連勝とした。

同期で同じ馬主、同じ主戦のディープインパクトが芝で大活躍しており、カネヒキリは砂のディープインパクトと呼ばれるようになっていた。

その後は一息入れられ、武蔵野Sで始動。
古馬初対戦ながら単勝1.3倍の圧倒的1番人気だった。しかしスタートで出遅れてこれまでと違う後方からのレース。それでも直線よく伸びて差を詰めたが、前走で下したサンライズバッカスに1.3/4馬身差及ばず2着に敗れ、連勝は4でストップした。

それでも次のJCダートでは単勝2.1倍の1番人気に支持された。
ユートピア、アジュディミツオーが先行する展開をじっと中団で待機。横山典騎手騎乗のシーキングザダイヤが抜け出したところにデザーモ騎手騎乗のスターキングマンが内から、武豊騎手騎乗のカネヒキリが外から並びかける。残り200mで3頭横一線に並ぶと、そのままゴールまで熾烈な叩き合い。ゴール寸前、僅かにハナ差だけカネヒキリが前に出て勝利。G1・3勝目を挙げた。

3歳シーズンはJRA最優秀ダートホースに選出された。

翌年はドバイワールドカップを目標に、フェブラリーSへ。
前年の覇者メイショウボーラー、やJCダートで死闘を演じたシーキングザダイヤ、ダートで頭角を現し始めたヴァーミリアンらが出走してきた。
メイショウボーラーがハナを切るが、直線早々と離脱。中団に構えたカネヒキリが直線豪快に伸びると、2着シーキングザダイヤに3馬身差をつける完勝でG1・4勝目を挙げた。

その後はドバイへ遠征。ドバイワールドカップに出走したが、エレクトロキューショニストの4着に終わった。

帰国初戦は帝王賞。1番人気に支持されたが、人気を分け合った地方のアジュディミツオーに1馬身差及ばず2着に惜敗した。

その後はマイルCS南部杯へ向け調整されていたが、屈腱炎を発症。長期休養に入る。
翌年9月に帰厩し、武蔵野Sでの復帰を目指していたが、屈腱炎を再発。再度放牧へ。臀部の脂肪組織にある幹細胞を右前脚の腱に移植する手術が施された。

患部が癒え、レースに復帰するまでに結局2年4ヶ月もの時間を要した。
すでに6歳となった武蔵野S。それでも休み前の圧倒的なパフォーマンスが支持され、2番人気に推された。
まずまずのスタートから中団を追走するも直線は前が開かず、キクノサリーレから0.6秒離された9着に敗れた。

一叩きされ、次走はG1・JCダートへ。
ヴァーミリアンに騎乗予定だった武豊騎手(骨折により騎乗できず)に替り、ルメール騎手とのコンビで4番人気だった。
先団から直線しぶとく伸び、後方から差を詰めたメイショウトウコン、ヴァーミリアンらを僅かに抑えて1着でゴール。06年フェブラリーS以来2年10ヶ月ぶりの勝利を挙げた。またJCダートは東京競馬場で行われた05年に続き今回は阪神競馬場での優勝となった。

さらに年末の東京大賞典ではヴァーミリアンとの一騎打ちをクビ差制して優勝。
長期休養からの見事な復活劇でG1を2連勝。JRA最優秀ダートホースに選出された。

翌7歳シーズンは川崎記念で始動。単勝1.1倍の圧倒的1番人気に支持されると、地方の競合フリオーソに1/2馬身差をつけ優勝。人気に応え、G1・3連勝とした。

次走フェブラリーSは好位から直線よく伸びるも、先に抜け出したサクセスブロッケンからクビ+アタマ差の3着に敗退。連勝は3でストップした。

次走かしわ記念は内田騎手とのコンビで1番人気に推されるも、エスポワールシチーの2着に敗れた。
レース後、脚元に異常が見られ、翌日の検査の結果、骨折が判明。またしても長期休養を余儀なくされた。

1年2ヶ月の休養を経てレースに復帰。宝塚記念への出走も検討されていたが、ダート戦が選択され、横山典騎手とのコンビで帝王賞へ出走。4番人気ながらフリオーソの2着に好走した。
続く交流G3・マーキュリーCでは単勝1.5倍の圧倒的1番人気で出走。2番手から早々と先頭に立つと、直線は後続を突き放し、2着ブルーラッドに5馬身差をつける圧勝で復活勝利を飾った。

次走の交流G2・ブリーダーズゴールドカップも1.2倍の圧倒的人気を集めたが、2番人気シルクメビウスから4馬身差の2着に敗退。

その後、日本テレビ盃に向け調整されていたが、今度は左脚に屈腱炎を発症。8歳という年齢も考慮され、現役引退が決まった。

■引退後
不屈の闘志で怪我を克服し、G1・7勝を挙げたカネヒキリ。2011年からは優駿スタリオンステーションで種牡馬入りした。
初年度の種付け料は60万円(受胎条件)もしくは80万円(出生条件)。ヘルニアの手術を受けたためシーズン途中で種付け業務を休止したが、168頭への種付けを行った。
翌年も170頭を超える種付けを行い、リーズナブルな種付け料もあり人気を集めている。

初年度産駒は順調であれば2014年の夏にデビューを迎える。

2013.2.12

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