■牡 1995/4/28生れ
■血統
父ダンシングブレーヴ
母グッバイヘイロー(Halo)
坂口正大厩舎
■戦績
27戦6勝(重賞4勝)
※馬齢は旧表記で統一します。
父は欧州80年代最強馬ともいわれるダンシングブレーヴで、母はケンタッキーオークスなどG1・7勝を挙げた名牝グッバイヘイローという超良血馬でデビュー当初から注目を集める存在だった。
デビューからしばらくは2年目の若手福永騎手が主戦を務めた。
新馬戦を2番手から抜け出し快勝すると、続く黄菊賞では最後方から上り3F34.8秒の末脚でまとめて差し切る豪快なレースを見せて2連勝とした。
この勝利で続く東京スポーツ杯3歳Sでは重賞初挑戦ながら1番人気に支持された。
中団からレースを進め直線抜け出すと、後のG1馬マイネルラヴに2馬身半差をつける完勝でクラシックに名乗りを挙げた。鞍上の福永騎手にとっても初の中央重賞勝利となった。
その後は朝日杯には向かわず、クラシックを睨みラジオたんぱ杯3歳Sに向かった。
単勝1.4倍の圧倒的1番人気での出走となったが、2番人気ロードアックスの決め手に屈し2着に敗退する。
明けて4歳になると、始動戦を弥生賞に定め調整された。
後に3強となるスペシャルウィーク、セイウンスカイとの初対決となる一戦だった。人気はキングヘイローが2.1倍の1番人気で、スペシャルウィークが2.8倍、セイウンスカイが4.4倍で続いた。
セイウンスカイが先手を取り、キングヘイローが中団、その後ろにスペシャルウィークが続いた。4角からスペシャルウィークが反応よく進出していくが、キングヘイローはこれについていけず遅れをとる。直線に入ると後続との差を広げにかかったセイウンスカイをゴール前測ったようにスペシャルウィークが差し切り1/2馬身差をつけ優勝。キングヘイローは3着を確保したもののそこから4馬身差をつけられた。
本番皐月賞では前走の結果を受けてその着順通りの人気順となったが、余力十分に弥生賞を差し切ったスペシャルウィーク1強で、セイウンスカイ、キングヘイローが2着争いという見立てでもあった。
このレースで横山典騎手に乗り替わったセイウンスカイが2番手から早め早めのレースを展開すると、それに続いたキングヘイローが1/2馬身差の2着。スペシャルウィークは後方からメンバー最速の上りを使って追い込んだが、3着に敗退し、一冠目はセイウンスカイに軍配が上がった。
続くダービーでは東京向きと思われたスペシャルウィークが1番人気、キングヘイローが2番人気、セイウンスカイが3番人気となった。
距離延長で逆転を期待されたキングヘイローであったが、若手の福永騎手にとっての重圧は大きく、レース前には顔面蒼白に。レースはスペシャルウィークがその末脚を存分に発揮し5馬身差の圧勝劇を飾った。キングヘイローは、まさかの逃げる展開となり、直線早々と馬群に沈む好対照のレースぶりとなってしまった。
夏場は休養し、秋は神戸新聞杯で始動した。このレースでは岡部騎手に乗り替わり1番人気で出走したが、カネトシガバナーの3着に敗退。
続く京都新聞杯ではスペシャルウィークのクビ差2着だった。
またも3強対決となった菊花賞だが、距離延長に不安のあったキングヘイローはやや離れた3番人気だった。
その不安は的中し、セイウンスカイが悠々と逃げ切った中、キングヘイローは5着に敗退した。
さらにその後は有馬記念に向かったが、6着に敗れ、4歳シーズンは7戦して未勝利という結果に終わった。
古馬になるとマイル~中距離路線に照準をあてる。柴田善騎手との新コンビで東京新聞杯に出走すると、2着ケイワンバイキングに3馬身差をつける快勝で久々の勝利を手にした。
続く中山記念も制し重賞2連勝とすると、G1・安田記念に向かった。
タイキシャトルなきマイル路線の主役を狙っての参戦となったが、いいところなくエアジハードの11着に大敗。
宝塚記念も8着に敗れ、G1タイトルには手が届かなかった。
秋は毎日王冠で始動し5着。
続く天皇賞・秋も7着といいところなく勢いを失いかけていた。
その後は再度マイルG1、マイルCSに参戦した。ここでは再度福永騎手が騎乗し4番人気。相当な気合で臨むも2着に惜敗。
続くスプリンターズSでは3着と勝ち切るまではいかなかったもののタイトル奪取に希望が見えてくる内容となった。
6歳となると、柴田騎手に手綱は戻り、初ダートとなるフェブラリーSに参戦した。
血統的な期待もありダートの猛者を相手に1番人気となった。しかし内枠が影響してから終始後方のまま見せ場なく13着に大敗した。
続く高松宮記念は4番人気での出走。中団後ろで脚を溜めると直線大外へ。元主戦の福永騎手騎乗のディヴァインライトが抜け出したところに猛然と外から襲いかかるとクビ差これを退けて優勝。悲願のG1初制覇を飾った。
その後春はG1・2勝目を狙い京王杯SC、安田記念に出走したが、それぞれ11着、3着に終わった。
秋はスプリンターズSで始動するが反応悪く7着。
スワンSをステップにマイルCSへ向かったが12着、7着と見せ場のないレースが続いた。
その後は引退レースとなる有馬記念に出走。古馬になってからは短中距離を使われてきて久しぶりの長距離戦だったが後方から追い込み4着と健闘した。
頭が高くシャドーロールを揺らせて走る姿が印象に残る個性派で、戦績以上に記憶に残る名馬であった。
■引退後
引退後は優駿スタリオンステーションで種牡馬入り。
手ごろな種付け料もあり初年度は136頭の繁殖を集めた。その後も2006年の174頭を筆頭に例年100頭前後の種付けを行い、2014年も97頭と交配した。
初年度からは青葉賞2着のニシノドコマデモ、鳴尾記念3着のホッコーソレソレーらを出した。
2年目産駒のゴウゴウキリシマが2006年シンザン記念を勝ち、産駒初の重賞制覇。同年のオークス、秋華賞をカワカミプリンセスが制しG1制覇も成し遂げた。
その他主な産駒は以下の通り。
・ローレルゲレイロ(09年高松宮記念、スプリンターズSなど重賞4勝)
・マヤノリュウジン(13年スプリンターズS3着)
・シャイニープリンス(14年富士S2着)
・クリールカイザー(15年AJCC)
2015.4.20
今週のマル秘予想