週刊あの馬は今!?


第36回:マックロウ
■牡 1997/04/24生れ
■血統
父トニービン
母アンティックヴァリュー(ノーザンダンサー)
全姉ベガ(桜花賞,オークス)

■戦績
00年2月:京都/新馬:8着
00年3月:阪神/未勝利:1着
00年5月:京都/500万下:2着
00年6月:中京/なでしこ賞:3着
00年6月:阪神/500万下;3着
00年12月:阪神/500万下:1着
00年12月:阪神/江坂特別:2着
01年1月:京都/睦月賞:2着
01年1月:琵琶湖特別:2着
01年2月:京都/京都記念:1着
01年3月:阪神/阪神大賞典:10着
01年4月:京都/天皇賞・春:4着
01年5月:東京/目黒記念:2着
01年6月:阪神/宝塚記念:8着

通算:14戦3勝(重賞1勝)

※馬齢は当時の表記です。

全姉は桜花賞、オークスの2冠を制したベガ。
甥にアドマイヤベガ(日本ダービー)、アドマイヤドン(フェブラリーSなどG1・7勝)がいる良血馬。

デビューは遅く、4歳になって2月の京都開催、ダート戦だった。3番人気での出走だったが、スタートでアオリ、8着に終わる。
2戦目の未勝利戦では馬体重も-22キロに絞れ、2番人気。ゲートをすんなり出ると、2番手追走から直線楽に抜け出し、2着に2馬身半の差をつけ優勝。

その後は自己条件の500万下に出走。ここも2番手から抜け出すも、ゴール前僅かにダイシンステージにハナ差差され2着。
続くなでしこ賞、500万下と連続で3着と勝ち切れない競馬が続いた。
さらにレース中に外傷を負ったため、ここで一度放牧へ出される。

復帰戦は12月の阪神開催。ここもダート1800m戦。休み明けだったが、単勝1.7倍の圧倒的人気に推された。
好位に取り付くと、楽に抜け出し、2着テンペストシチーに1馬身1/4差をつけ優勝。ようやく2勝目を挙げた。
続く900万特別を3戦連続2着と、またしても条件戦で足踏みをしてしまう。しかもいずれもタイム差なしのクビ差負け。抜け出しては差され、追い込んでは届かずと、勝負弱いところを見せる内容だった。

900万条件すら勝ち切れない状況だったが、ここでなんと、G2・京都記念に出走することになる。
さすがに良血といえど評価は低く、14頭中11番人気だった。1番人気は菊花賞馬ナリタトップロード、2番人気はダービー馬アグネスフライトと相手も揃っていた。
スタートも遅く、最後方からレースを進める展開。直線を向いても後方のまま。
先団からレースを進めたアグネスフライトと、後方から徐々に差を詰めたナリタトップロードの人気馬2頭が抜け出す。
しかし、その外を並ぶことなく一瞬で突き抜けた馬が1頭。
マックロウだった。
上がり3Fは他馬とは次元の違う34.1秒での差し切りだった。

勢いに乗って挑んだ阪神大賞典では2番人気に支持されるも、後方から見せ場なく、10着に大敗する。

続くG1初挑戦となった天皇賞・春では8番人気。京都記念をフロック視する向きが強かった。
前走阪神大賞典同様、後方からのレースとなったが、今回は鋭い末脚を見せ、メンバー最速の上がり3F35.2秒を使い、4着食い込んだ。

次走の目黒記念では単勝1.9倍の1番人気に支持される。
後方からゆっくりと追走。直線満を持して追い出されるも、先に抜け出したホットシークレットを捕らえることが出来ず、2着に敗退。
またしても善戦マンの本領を発揮してしまう。

続く宝塚記念を7番人気8着で終えると、放牧へ出された。
しかし、そのまま復帰することはできず、このレースを最後に現役引退が決まった。

■引退後
G2・1勝のみの成績だったが、良血を買われ、03年にノーザンファームで種牡馬入り。しかし、種付け頭数が集まらず、1年限りで種牡馬を引退してしまった。
わずかな産駒で中央での産駒成績は未勝利ながら、地方園田で、デリマが6勝を挙げた。
デリマを含め4頭のみが血統登録されていたが、結局活躍馬を出すことができなかった。

現在は去勢され、ノーザンホースパークで乗馬として繋養されている。