■牡 2000/05/21生れ
■血統
父サンデーサイレンス
母ポインテッドパス(Kris)
■戦績
02年11月:京都/新馬戦:1着
02年12月:中京/中京2歳S:3着
03年1月:京都/白梅賞:1着
03年2月:京都/きさらぎ賞:1着
03年3月:中山/スプリングS:1着
03年4月:中山/皐月賞:1着
03年6月:東京/ダービー:1着
03年6月:阪神/宝塚記念:4着
03年9月:阪神/神戸新聞杯:3着
03年10月:京都/菊花賞:3着
03年11月:東京/JC:4着
04年4月:阪神/大阪杯:1着
04年5月:京都/天皇賞・春:10着
通算:13戦7勝(重賞5勝)
兄弟に目立った活躍馬はいないが、全兄に99年京成杯、プリンシパルS2着でダービーに駒を進めたチョウカイリョウガ、半兄に98年青葉賞で1番人気(10着)に推されたスターパスなどがいる血統。
デビューは京都の芝1400m戦。母アドマイヤサンデーのアドマイヤロイヤルと人気を分けたが、ネオユニヴァースが福永騎手を背に1番人気に支持される。好スタートから2番手を追走し、直線抜け出すと、2着馬に1馬身半差をつけ優勝。デビュー勝ちを果たした。
2戦目の中京2歳Sも1番人気に推されたが、ホシコマンダー、マコトエンペラーに競り負け、クビ+アタマ差の3着に惜敗。
3戦目の白菊賞でも1番人気で出走すると、今度は好位からしぶとく粘り、2着ハッピートゥモローをクビ差抑えて優勝。2勝目を挙げた。
4戦目で重賞初挑戦となったきさらぎ賞に出走。シンザン記念1,2着のサイレントディール、マッキーマックスが人気を分け、ネオユニヴァースは3番人気。人気の2頭よりも前目の3,4番手でレースを進めると早めに抜け出し、追い上げたサイレントディールを半馬身抑えて優勝。重賞初制覇を飾った。
その後は皐月賞のステップレース、スプリングSへ。主戦の福永騎手が同じく瀬戸口厩舎で2歳王者・エイシンチャンプの手綱を取っていたこともあり、このレースからデムーロ騎手に乗り替わった。
朝日杯2着から参戦したサクラプレジデントに人気を譲り2番人気。これまでより後方からのレースとなったが、メンバー最速の上がり3F34.7秒を使い優勝。3連勝で一気にクラシック最有力候補に躍り出た。
そして、小雨が降る中行われたクラシック第1戦・皐月賞。ネオユニヴァースが1番人気、前走で負かしたとはいえ休み明けだったサクラプレジデントが2番人気、福永騎手が騎乗した2歳王者エイシンチャンプが3番人気だった。ネオユニヴァースは3頭の中では一番後ろに位置していたが、直線伸びて、サクラプレジデントとの競り合いをアタマ差制し優勝。G1初制覇となった。
2冠がかかったダービー。ここでも1番人気で出走。後方からのレースとなったが、徐々に進出すると、メンバー最速の35.3秒の上がりで駆け上がり、2着ゼンノロブロイを半馬身抑えて優勝。春2冠を制覇。騎乗したデムーロ騎手は外国人初のダービージョッキーとなった。
その後は通常であれば休養し、菊花賞での3冠制覇を狙うところだが、3歳馬ながら宝塚記念に参戦。シンボリクリスエスに次ぐ2番人気に支持された。
しかし、連戦の疲れもあったか、勝ったヒシミラクルから0.3秒差の4着に終わる。
秋は、菊花賞での3冠を目指し神戸新聞杯で始動。短期免許の期間が切れたデムーロ騎手に替わり、かつての主戦・福永騎手に乗り替わり。好位から直線に向いたが、もう一つ伸びを欠き、ゼンノロブロイから0.7秒差の3着に敗れる。
その後は予定通り菊花賞へ。
春2冠を制したコンビ・デムーロ騎手の短期免許期間は切れていたが、同一馬で同年にG1を2勝以上した場合、その年にその馬がG1に参戦する開催日のみに騎乗を認めるという競馬施行規定一部改定により、秋のG1レースへの騎乗が可能になった。
そして迎えたクラシック最終戦・菊花賞だったが、レース途中から先頭に立ったザッツザプレンティを捕まえ切ることはできず、3/4馬身+クビ差の3着に敗れ、3冠達成はならなかった。
続いて挑んだジャパンカップでは不良馬場で伸び切れず、タップダンスシチーの4着に敗退。
結局秋は1勝も挙げることはできずに終わる。
年が明けて古馬になっての始動戦は大阪杯。引き続きデムーロ騎手が手綱を取り、単勝1.8倍の1番人気に支持された。積極的にレースを運ぶと、逃げたマグナーテンを最後にアタマ差交わして優勝。ダービー以来の勝利を飾り、春の天皇賞へ順調な滑り出しを見せた。
地味な勝ち方だったこともあり、天皇賞では同年代のリンカーンに次ぐ2番人気だった。後方追走から直線にかけたが、大逃げを打った10番人気の伏兵、イングランディーレの前に10着に大敗する。
その後は宝塚記念を目指したが、屈腱炎と骨折を発症。全治に9ヶ月以上がかかる見込みとなったため、現役引退が決まった。
■引退後
引退後は2005年から社台スタリオンステーションで種牡馬入り。
サンデーサイレンスの後継として注目を集め、初年度から228頭の繁殖を集めた。初年度に生まれた産駒の評判がよかったこともあり、その後も繁殖を集め、2007年には251頭への種付けを行った。
2008年は169頭とやや数が落ちたが、2009年には251頭、2010年215頭と盛り返した。
2008年には初年度産駒がデビュー。産駒のアンライバルドが皐月賞を制覇、ロジユニヴァースがダービー制覇と、初年度から父子2冠制覇の偉業を達成した。
2年目の産駒からも皐月賞馬ヴィクトワールピサを輩出。ヴィクトワールピサはさらにその後、凱旋門賞に挑戦(7着)、暮れの有馬記念も制した。そして遂に2011年、日本馬の悲願・ドバイワールドカップ制覇をやってのけた。騎乗したのはネオユニヴァースで2冠を制したデムーロ騎手だった。
今年のクラシックでは一昨年、昨年ほどの有力候補はいないが、札幌2歳Sを勝ったオールアズワン、新馬戦を余裕たっぷりに勝ち上がり2戦目の毎日杯で4着に好走したエチゴイチエらに期待がかかる。