■牡 2006/4/30生れ
■血統
父グラスワンダー
母セイウンクノイチ(サンデーサイレンス)
領家政藏厩舎
■戦績
08年6月:新馬戦/岩田/2着
08年7月:未勝利戦/岩田/1着
08年9月:新潟2歳S/岩田/1着
08年12月:朝日杯FS/岩田/1着
09年3月:弥生賞/岩田/8着
09年4月:皐月賞/内田/8着
09年5月:ダービー/福永/13着
09年9月:神戸新聞杯/福永/3着
09年10月:菊花賞/福永/3着
09年12月:有馬記念/藤田/6着
10年4月:マイラーズC/福永/4着
10年6月:エプソムC/福永/1着
10年6月:宝塚記念/福永/16着
通算13戦4勝(重賞3勝)
実際に間違われたこともあるらしいが、馬主は"セイウン"の西山牧場ではなく大谷高雄氏。馬名は父グラスワンダー、母セイウンクノイチの両方からつけられた。
デビュー戦は6月の阪神芝1600m。単勝1.9倍の1番人気に推されたが、逃げたツルマルジャパンを捕らえ切れず1/2馬身差の2着に敗れた。
しかし一叩きされた次走の未勝利戦では一変。2番手から直線抜け出すと、後続に6馬身差をつける圧勝で単勝1.1倍の人気の応え優勝した。
その後は新潟へ遠征しG3・新潟2歳Sへ。不良馬場での一戦となった。スタートが合わずに最後方からのレースとなったが、直線で馬場のいい外ラチ沿いに持ち出すと、上がり3F34.4秒の脚で伸び、2着ツクバホクトオーに1.1/2馬身差をつけ差し切った。
その後は東京スポーツ杯2歳Sをステップに朝日杯FSへ向かう予定だったが球節炎を発症したため朝日杯FSへぶっつけでの出走となった。
1番人気はブレイクランアウトでセイウンワンダーは2番人気。中団のインを追走すると直線も内をついて伸び、フィフスペトルの追い上げをアタマ差退け優勝。3連勝でのG1制覇を果たした。
その後は休養を挟み、3歳初戦は弥生賞。無傷の3連勝で暮れのラジオNIKKEI杯2歳Sを勝ったロジユニヴァースが1.3倍の圧倒的1番人気でセイウンワンダーは2番人気だった。
好位からレースを進めたが、+12kgの重めが響いたのか直線伸びを欠き8着に敗れた。
次走は皐月賞へ。これまで手綱を取ってきた岩田騎手がアンライバルドに騎乗するため、内田騎手へと乗り替わりとなった。
馬体重を-10kgと絞っての出走で、後方追走から直線よく伸びたが、勝ち馬アンライバルドから0.3秒差の3着に終わった。
不良馬場で行われた次走のダービーでは内田騎手がアプレザンレーヴに騎乗したため福永騎手へと再度乗り替わり。
水浸しの馬場を苦にせず進んだ勝ち馬ロジユニヴァースとは対照的に、不良馬場に末脚を封じられたセイウンワンダーは13着に大敗。大雨の影響で上がり3F最速のナカヤマフェスタでも39.0秒という特殊な馬場での一戦だった。
夏場は休養し、秋は神戸新聞杯で始動。イコピコの3着とまずまずのスタートを切り、菊花賞へと向かった。
距離延長が嫌われたのか6番人気と評価は高くなかった。
1番人気リーチザクラウンが逃げる展開でセイウンワンダーは中団を追走。直線よく伸びたが、先に抜け出したスリーロールスから0.2秒差の3着に敗れた。
その後は有馬記念へ出走。藤田騎手とのコンビで10番人気。後方追走から直線を向いたが末脚に伸びはなく、勝ち馬ドリームジャーニーから0.6秒差の6着に終わった。
前年の2歳チャンプも結局3歳シーズンは6戦して勝ち星を挙げることはできなかった。
古馬となったセイウンワンダーはマイラーズCで始動。4番人気4着でこのレースを終えると、安田記念に登録するも賞金不足で除外となった。
次週のエプソムCにスライド出走したセイウンワンダーは単勝1番人気に支持された。中団から直線しぶとく伸びると、逃げ粘ったシルポートをハナ差捕らえて優勝。朝日杯FS以来となる勝利を挙げた。
その後は中1週で宝塚記念へ。7番人気での出走だったが直線まったく伸びずに16着に惨敗。勝ち馬ナカヤマフェスタからは1.8秒の差をつけられていた。
その後は休養に入り、秋はカシオペアSでの始動を予定していたが、右前浅屈腱炎を発症。
長期休養に入ることになった。
復帰へ向けて懸命な治療が施され、2012年夏に栗東トレセンへ帰厩するまで回復したが、調整中に屈腱炎を再発。
復帰は叶わず現役引退が決まった。
■引退後
G1馬セイウンワンダーだったが、G1の勲章は朝日杯FSのみであり残念ながら種牡馬入りはならずJRA日高育成牧場で乗馬となった。
同じ父グラスワンダーの後継としてはスクリーンヒーロー、サクラメガワンダーがいる。
2012.12.4