週刊あの馬は今!?


第134回サニーブライアン
■牡 1994/4/23生れ
■血統
父ブライアンズタイム
母サニースイフト(スイフトスワロー)
中尾銑治厩舎

■戦績
※馬齢は旧表記です。

デビューから10戦すべてのレースで手綱をとった大西騎手との名コンビで皐月賞、ダービーの2冠を制したサニーブライアン。

デビューは3歳10月の東京芝1800m戦。
1番人気は前評判の高かったタヤスマッキンリー、2番人気はウイニングチケットの妹スカラシップでサニーブライアンは3番人気だった。
スタートから先手を奪うと、そのまま直線も足を伸ばし、スカラシップに2馬身半差をつけ逃げ切り勝ちをおさめた。

その後は百日草特別(500万下)、府中3歳S(G3)、ひいらぎ賞(500万下)に出走するも5,7,5着に終わる。

4歳初戦は距離を2000mに伸ばした若竹賞。4番人気だったが、先団から脚を伸ばしファンネルマークから3/4馬身差の2着に入った。

6戦目はOP特別ジュニアC。ベイストリーシェフが1番人気でサニーブライアンは4番人気だった。好スタートから先手を奪うと、そのまま逃げ切り、トキオエクセレントに1/2馬身差をつけ優勝した。

次走、皐月賞トライアル・弥生賞は5番人気。先手が奪えず先団からのレースとなったが、まくって進出したランニングゲイルから0.9秒差の3着に食い込み皐月賞への優先出走権を得た。

しかし、馬体重が増えやすい体質もあり、優先権を得ながらも皐月賞前に中2週で若葉Sに出走する。
1番人気に支持されたが、勝ち馬シルクライトニングに及ばず4着に敗れた。

迎えた皐月賞は前走の敗退もあり11番人気と大きく評価を落としていた。
レース序盤はテイエムキングオーの番手に控える。レース途中から先頭に立つと、そのまま後続を封じ、シルクライトニングをクビ差抑えて優勝した。

ただ、皐月賞は人気のメジロブライト、ランニングゲイル、ヒダカブライアンらが後方でけん制しあったところを逃げ切ったものとみられ、フロック視されていた。
そのためダービーでは6番人気と伏兵の評価であった。
大西騎手が「1番人気はいらない。1着が欲しい」と語ったのは有名。
また、皐月賞と同じく大外8枠18番枠に決まった時に大西騎手は2冠を確信したという。
サイレンススズカという同型馬もいたが、レース前から逃げ宣言をしていた大西ジョッキーの気迫が勝りサニーブライアンが先手を奪った。
直線も懸命に粘り、追い込んだ人気のシルクジャスティス、メジロブライトを抑えて逃げ切り勝ち。2冠を達成した。

その後は菊花賞で3冠を目指す予定だったが、ダービーのレース中に骨折していたことが判明。3冠制覇は断念せざるを得なくなった。

翌年、骨折が完治したサニーブライアンは天皇賞・春を目標に、AJCCでの復帰を目指した。
しかし、今度は調教中に屈腱炎を発症してしまい、現役引退となった。

■引退後
引退後はアロースタッドで種牡馬入り。
初年度から着実に勝ち上がる馬を輩出。
産駒初勝利を挙げたカゼニフカレテはその後、03年愛知杯で重賞初制覇を挙げた。

2世代目のグランリーオも古馬となって05年中日新聞杯を勝っている。

その後は地味な血統背景もあり徐々に種付け数が減少すると、07年に種牡馬を引退。うらかわ優駿ビレッジAERUで余生を過ごしていたが、11年3月に疝痛のため死んだ。

2014.5.29

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