■牝 2001/5/9生れ
■血統
父エンドスウィープ
母タバサトウショウ(ダンシングブレーヴ)
鶴留明雄厩舎
■戦績
03年10月:京都/新馬戦:1着
03年11月:京都/ファンタジーS:1着
03年12月:阪神/阪神JF:5着
04年1月:京都/紅梅S:1着
04年3月:阪神/チューリップ賞:1着
04年4月:阪神/桜花賞:5着
04年5月:東京/オークス:2着
04年9月:阪神/ローズS:3着
04年10月:京都/秋華賞:1着
04年11月:京都/エリザベス女王杯:5着
05年5月:京都/都大路S:5着
05年6月:東京/安田記念:2着
05年6月:阪神/宝塚記念:1着
05年10月:東京/毎日王冠:6着
05年10月:東京/天皇賞・秋:5着
05年11月:京都/エリザベス女王杯:1着
06年10月:京都/京都大賞典:1着
06年10月:東京/天皇賞・秋:5着
06年11月:京都/エリザベス女王杯:2着
06年12月:中山/有馬記念:10着
07年4月:阪神/マイラーズC:2着
07年5月:東京/ヴィクトリアマイル:9着
07年10月:京都/スワンS:4着
07年11月:京都/エリザベス女王杯:3着
通算24戦8勝(重賞6勝)
デビュー時は渡辺栄厩舎所属だったが、同師の定年引退に伴い、チューリップ賞からは鶴留厩舎所属となった。
デビュー戦は10月の京都芝1400m。角田騎手が鞍上で1番人気だった。後方から徐々に押し上げ直線鋭く伸びると、後のスプリントG3を勝つアグネスラズベリに3馬身差をつけ優勝する。
2戦目はG3・ファンタジーS。野路菊Sを鋭い末脚で勝っていたツルマルシスターが1番人気でスイープトウショウは2番人気だった。後方追走で直線を迎えると、メンバー最速となる上がり3F34.0秒の決め手を使って差し切り勝ち。デビュー2連勝で重賞初制覇を飾った。
その後出走したG1・阪神JFは1番人気に支持されるも、後方から差し脚届かず勝ち馬ヤマニンシュクルから0.2秒差の5着に惜敗した。
3戦目で初黒星を喫したが、年明けのOP特別・紅梅Sを1番人気に応えて優勝すると、桜花賞トライアル、チューリップ賞へ向かう。鶴留厩舎移籍後初戦となったこのレースから池添騎手に乗り替りとなり、以降すべてのレースでコンビを組むことになる。
2歳女王となったヤマニンシュクルを抑え、単勝1.8倍の1番人気に支持されたが、-14キロと大きく馬体重を落としての出走だった。道中は後方2番手を追走し直線へ。そこから一気に伸びると、2着アズマサンダースに1/2馬身差をつけ差し切り勝ち。重賞2勝目を挙げ、桜花賞の有力候補へと躍り出た。
迎えた桜花賞では無敗の関東馬ダンスインザムードに次ぐ2番人気での出走。いつものように後方に位置すると、上がり3F34.4秒の末脚で伸びたが、好位を追走しながらさらにこれを上回る34.2秒を使ったダンスインザムードが優勝。スイープトウショウは0.9秒離された5着に終わった。
続くオークスでは距離延長も嫌われ、4番人気と評価を落とした。一方で兄姉にダンスインザダーク、ダンスパートナーがいるダンスインザムードは1.4倍の圧倒的1番人気に支持されていた。
スイープトウショウは中団やや後方につけ末脚勝負の展開。直線は距離延長をものともせずに伸びたが、先行したダイワエルシエーロの脚が止まらず3/4馬身差の2着に惜敗した。一方のダンスインザムードも4着に終わっていた。
春はG1に手が届かなかったスイープトウショウ。秋はローズSで始動した。ダイワエルシエーロに次ぐ2番人気で出走し、勝ったレクレドールからクビ+クビ差の3着。まずまずのスタートを切った。
次走の秋華賞はアメリカンオークス以来となるダンスインザムードが1.7倍とまたしても圧倒的人気。スイープトウショウは2番人気だった。
後方2番手からレースを進め、直線でも後方のままだったが、上がり3F33.9秒の末脚を爆発させると、ヤマニンシュクルを1/2馬身差交わして優勝。G1初制覇を飾った。
その後は古馬との初対戦となるエリザベス女王杯へ進む。前年に優勝しているアドマイヤグルーヴを抑えて1番人気に支持された。
後方追走から直線ゴーサインが出されると上がり33.2秒の末脚で伸びるも、位置取りが後ろ過ぎ先頭には届かずアドマイヤグルーヴの5着に敗れた。
エリザベス女王杯後は休養に入った。
古馬初戦は5月のOP特別・都大路S。56キロのトップハンデを背負ったが1番人気。上がり33.1秒で追い込んだがハンデがきつく5着に敗れた。
一叩きされた次走は安田記念。都大路Sの敗戦で一気に評価を落とし10番人気での出走だった。いつものように後方待機で直線にかけると、直線アサクサデンエンと並んで伸びた。直線半ばでは交わす勢いだったがゴール前力尽きクビ差の2着に惜敗した。
安田記念で2着に好走し、春のグランプリ宝塚記念へと向かったスイープトウショウだが、前走はフロック視され単勝38.5倍の11番人気と評価をさらに落とした。
中団追走から直線外をついて伸びると直線半ばで先頭に。さらに後方から伸びてきたハーツクライをクビ差振り切ってそのままゴール。低評価を覆しG1・2勝目を挙げた。
フジテレビに出演した伊崎先生が馬単282.8倍を1点で的中させたのは印象深い。
秋は天皇賞を目標に毎日王冠で始動。2番人気で出走するもサンライズペガサスから0.6秒差の6着。
一叩きされた天皇賞・秋は4番人気で出走。後方から差を詰めるもヘヴンリーロマンスから0.3秒差の5着に敗れた。
牡馬混合戦で連敗となったが、次走はエリザベス女王杯へ。大逃げを打ったオースミハルカが大きくリードを保ち逃げ切り濃厚と思われたが、上がり3F33.2秒の末脚で豪快に追い込むと、ゴール寸前で1/2馬身差差し切って優勝。G1・3勝目を挙げた。
この年はG1を2勝し、最優秀4歳以上牝馬に選出された。
翌年は春シーズンに骨折を発症し長期休養を余儀なくされ、復帰は10月の京都大賞典となった。
11ヶ月ぶりの実戦だったが2番人気。ローゼンクロイツが逃げる超スローの展開となったが、中団からメンバー最速の上がり32.8秒で伸びると2着ファストタテヤマに3/4馬身差をつけ優勝。
次走の天皇賞・秋では1番人気に支持された。中団から直線勝負となったが伸びを欠きダイワメジャーの5着に敗れた。
その後は連覇を狙ってエリザベス女王杯に出走。2番人気で出走し後方からよく伸びたがカワカミプリンセス、フサイチパンドラに届かず3位入線。カワカミプリンセスの降着により2着に繰り上がったが連覇はならなかった。
初の出走となった有馬記念はディープインパクトが圧倒的な人気を集めスイープトウショウは5番人気だった。スタートで後手を踏み後方からとなり、直線も伸びきれず10着に大敗した。
始動戦の京都大賞典こそ勝利したもののその後は今ひとつのレースが続いた5歳シーズンとなった。
翌6歳も現役を続行。
4歳春の安田記念1着以来のマイル戦となるマイラーズCで始動した。直線内をついて詰めるも、絶妙のペースで逃げたコンゴウリキシオーを1.1/4馬身差捕らえ切れず2着。
その後は牝馬G1・ヴィクトリアマイルへ。2番人気だったが直線弾けずコイウタから0.7秒差の9着に終わる。
次走に宝塚記念を予定していたが調整中に右後肢を打撲し回避。
秋は京都大賞典で始動予定だったが、調教を嫌がり最終追い切りができずに回避。スワンSで始動した。ここを4番人気4着で終えると、4年連続の出走となるエリザベス女王杯へと向かった。
桜花賞、秋華賞を制したダイワスカーレットが1番人気でスイープトウショウは2番人気。後方からの競馬ではなく、先行集団につけ道中進むと、直線も鋭い脚で伸びたが、逃げたダイワスカーレットは捕らえられず3/4+1.1/4馬身差の3着に敗れた。
同じ月の22日、このレースを最後に、現役引退が発表された。
■引退後
2007年11月23日付けで競走馬登録を抹消されると、新ひだか町のトウショウ牧場で繁殖入り。
初年度にはアグネスタキオンが種付けされ、以降ダイワメジャー、ディープスカイ、ディープインパクトと交配された。
初仔となる父アグネスタキオンの牝馬はジュエルトウショウと名付けられ、今年2月にデビュー。池添騎手騎乗で4番人気で出走したが、5着に敗れている。その後は疲れが出たため放牧にだされているが、2戦目以降での初勝利を狙っている。
激しい気性と直線の豪脚がファンに強い印象を与えたスイープトウショウ。SS系の血が入っておらず良血サンデー系種牡馬と種付けできるのは魅力。母の末脚を引き継ぐ産駒の誕生に期待したい。
2012.6.18