週刊あの馬は今!?


第94回:ツクバシンフォニー
■牡 1993/1/22生れ
■血統
父デインヒル
母Lyndonville(TopVille)
半兄Yeats(コロネーションC,愛セントレジャーなど)

伊藤正徳厩舎

■戦績
95年10月:東京/新馬戦:2着
95年11月:東京/3歳未勝利:1着
95年12月:中山/ホープフルS:2着
96年1月:東京/セントポーリア賞:1着
96年3月:中山/弥生賞:2着
96年5月:東京/NHKマイルC:2着
96年6月:中山/ラジオたんぱ賞:3着
97年2月:東京/東京新聞杯:5着
97年3月:中山/東風S:2着
97年3月:中山/韓国馬事会杯:3着
97年4月:新潟/谷川岳S:12着
97年6月:東京/目黒記念:2着
97年10月:東京/毎日王冠:2着
97年11月:東京/アルゼンチン共和国杯:5着
97年11月:東京/ジャパンC:7着
98年4月:中山/エイプリルS:3着
98年5月:東京/メトロポリタンS:2着
98年6月:東京/エプソムC:1着
98年7月:函館/函館記念:4着
99年4月:中山/エイプリルS:1着
99年6月:東京/エプソムC:4着
99年6月:東京/安田記念:4着
99年8月:札幌/札幌記念:3着
99年10月:東京/毎日王冠:7着
99年10月:東京/アイルランドT:10着
99年11月:東京/富士S:9着

通算26戦4勝(重賞1勝)

※馬齢は旧年齢での表記です。

同期にフサイチコンコルド、ダンスインザダーク、バブルガムフェローなどがいる外国産馬。
半兄Yeatsは06年~08年ゴールドC(英G1)4連覇をはじめ、コロネーションC(英G1)、愛セントレジャー(愛G1)、ロイヤルオーク賞(仏G1)とG1・7勝を挙げた名ステイヤー。

3歳10月に横山典騎手とのコンビでデビュー。初戦は3番人気2着に終わるが、2戦目の未勝利戦を1番人気に応え優勝。

その後、暮れのホープフルSに出走するもメイショウヤエガキから半馬身差の2着。

年明けは1月の500万特別・セントポーリア賞へ。1番人気に推されると、好位から直線抜け出し、アロハドリームに3/4馬身差をつけ優勝。2勝目を挙げた。

次走はG2・弥生賞へ。イシノサンデー、ダンスインザダークがそれぞれ1.9倍、2.1倍の圧倒的支持を集め、ツクバシンフォニーは3番人気ながら11.8倍と3着争いとみられていた。
好位2番手につける積極的なレース運びを見せると、直線もよく粘り、ダンスインザダークから1馬身差の2着に入った。

当時は外国産馬にクラシック出走権はなく、皐月賞トライアルで2着に入ったものの本番には出走はできなかった。そのため、次走はこの年創設されたG1・NHKマイルCとなった。

無敗でニュージーランドTを制した牝馬ファビラスラフインが1番人気で、ツクバシンフォニーは2番人気で続いた。
バンブーピノがハイペースで飛ばす展開となり、ツクバシンフォニーは中団を追走。2番手を追走した人気のファビラスラフインはハイペースの餌食となり直線後退。ツクバシンフォニーは上がり3F最速となる34.7秒の末脚で伸びたが、タイキフォーチュンを3/4馬身差捕らえ切れず2着に惜敗した。

次走のラジオたんぱ賞では単勝1.5倍の圧倒的1番人気に支持されるもビッグバイアモンの3着に敗れ休養に入った。

ここまで掲示板を外すことなくどんな相手にも好走するが、重賞タイトルには手が届かなかった。
5歳となる翌年もそんなもどかしいシーズンとなる。

休み明け初戦の東京新聞杯はベストタイアップの5着。
その後OP特別に3戦続けて1番人気で出走するも2,3,12着に敗退。重賞どころかOP特別でも勝ち切れないレースが続いた。

目黒記念ではさすがに8番人気と評価を落とした。主戦の横山騎手がローゼンカバリーに騎乗したため中館騎手とのコンビ。2番手からいったん抜け出したものの、アグネスカミカゼにアタマ差及ばず2着に敗れた。

一息入れられ秋は毎日王冠で始動。
バブルガムフェローから1/2馬身差の2着に好走し、次走のアルゼンチン共和国杯では2番人気に支持され、重賞初制覇への期待も高まった。
しかし、距離延長が堪えたか直線伸びることなく、勝ち馬タイキエルドラドから0.3秒差の5着に敗れた。

その後は2回目のG1挑戦となるジャパンCへ出走するも初めての逃げる展開となり7着に終わった。

その後休養をとり、復帰は6歳4月のOP特別・エイプリルS。1.8倍の1番人気だったが逃げたサイレントハンターから0.3秒差の3着。
続くOP特別・メトロポリタンSもサンデーカイザーから3/4馬身差の2着に惜敗した。

4歳1月のセントポーリア賞以来、2年4ヶ月も勝利から遠ざかっていた。

善戦マン・ツクバシンフォニーにチャンスが訪れたのは次走のエプソムC。比較的相手関係が楽になり、ツクバシンフォニーは単勝2.5倍の1番人気に支持された。
もう1頭の人気馬ビッグサンデーが逃げる展開となり、その後をツクバシンフォニーが続いた。
直線ビッグサンデーがしぶとく粘ったが、なんとかクビ差振り切って優勝。ついに重賞初制覇を遂げた。
連勝を狙った函館記念は4着に敗れ休養に。

復帰戦は7歳となって4月のエイプリルS。9ヶ月ぶりの実戦だったが好位から抜け出し優勝した。

連覇を狙ったエプソムCだったが、アメリカンボスから0.4秒差の4着に敗退。

その後はG1・安田記念へと進んだ。10番人気と評価は低かったが、後方から直線鋭く差を詰め、エアジハードから0.5秒差の4着に好走した。

その後は北海道へ遠征し、札幌記念に出走。セイウンスカイの3着に好走した。

すっかり善戦マンに戻ってしまったツクバシンフォニーだったが、その後は糸が切れたかのように惨敗が続いた。
毎日王冠7着、アイルランドT10着、富士S9着と敗退し、現役引退が決まった。

■引退後
引退後は白馬牧場で種牡馬入りとなった。
しかし重賞はエプソムCの1勝のみと実績に乏しく、01年から種付けを開始するも毎年1,2頭しか牝馬は集まらなかった。それでも09年、10年も1頭ずつ種付けを行った。
ただ残念なことに種付けを行うも2頭しか生産馬が出ず、競走馬として出走するまでは至っていない。

2012.6.4
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